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美少女! サバイバル!!  作者: お茶のみ(初心者晒し中)
見殺し
29/102

熊、襲来

 この家にあった地図で、動物病院の場所を確認する。

 家から数キロの位置にそれはあった。

 事前に簡単な食糧を持ち、銃火器の確認をすませ、キャンピングカーに乗り込む。

 岬と真利亜は不安そうな表情を浮かべているので、無理に笑みを作り、大丈夫大丈夫と告げ、手を振りながら、動物病院へと向かう。

 

 野犬やらカラスが騒いてたが、車の中に居る限り、安心。

 それにしても、人が消えた街は急速に寂れていく。

 僕が知っている街ではもう無かった。

 倫はサングラスをかけ、口笛を吹いていた。

 何と聞くまでも居なく、ワルキューレの騎行、悪趣味だと僕は思う。

 

 動物病院に到着する。

 周囲を確認し、僕と倫は車から降りた。

 何故、割れたのだろう、風にでも煽られたのか、動物病院のドアガラスは無残に割れていた。

「これで解錠する羽目省けるね」

「でも、どうして割れたんだろうなあ」

 僕は不思議に思った。

 そして、病院内に侵入する。

 窓口は無視し、薬品庫を探す。

 

 すぐに血清は見つかったが、施錠されてた。

 「鍵って大体窓口にあるよ、お兄さん見てみよ」

 案外簡単に、様々な鍵束が受付につるしてあった。

「ええと、薬品庫…薬品っと」

 薬剤保管庫という名称で、鍵がぶら下がっていた。

 それを取ると、薬剤保管庫へと向かう。

 かちり、という音がし、薬剤保管庫の扉は開いた。

 二名で必死に、狂犬病の血清を探す。

 

 これは歳の項というべきか、僕が血清を見つけた。

 在るだけカバンに詰めると、部屋をで、外に出ようとしたとき、車と入り口の間にツキノワグマであろう、巨体がどんよりした視線で僕たちを見つめている。

 何時、その巨体がドアを打ち破り、中にはいってくるか分からない状態である。

 思わず唾を飲み込む。

 

 倫は少し震えながら、サブマシンガンを包んでいる布切れから取り出し、熊に向かい、右膝を地面につけ、銃口を熊に向ける。

 と、倫が迎え撃つ態勢体制を取るのと、熊がドアのガラスを打ち破り、僕たちに襲い掛かるのはほぼ同時であった。

 サブマシンガンの銃声が響き、熊は一声叫ぶと、自らが作った血だまりに倒れこんだ。

 

 倫は真剣な声で「まだ居るかもしれないから、早く車に戻ろうお兄さん」と言った。

 僕たちは慌てて、車に向かい、乗車した。

 二人とも息を荒げ、しばらく動くことも出来なかった。


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