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隠者のプリンセス  作者: ツバメ
隠された封印、お助けシャルちゃん
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隠された封印、お助けシャルちゃん 13

暖かい→温かいに修正してます。

(う〜ん……大葉を使った料理がイメージに合うかな?後は大根とササミを使えば良いかも。『大葉と大根のサラダ』、『大葉とササミの冷やし茶漬け』、組み合わせはこれで良いかな。)



 イメージが出来たら、作るのは簡単。大葉と大根を混ぜ合わせて、自家製のドレッシングを掛けるだけ。冷やした出し汁を作り、お米に茹でたササミと大葉を乗せてそこに掛ける。あっさりとした料理が出来上がった。



(次はエルさん希望の『肉料理』。シンプルにステーキを作ろう。個人的には、一口サイズに切ったのが食べ易くて良いのよね。人によっては塊のまま齧り付くのが好きって人もいるけど。あ、ローストビーフもついでに作っちゃお。)



 完全に好き勝手に作ろうとしている気がするが、料理欲に火の付いたシャルは止まらない。とりあえず先に料理のプランを改めて練る事にした。



(後はアップルさんの『甘いお菓子』か……何を作ろう?フィーが食べた事の無いのだとドーナツ……あ、『ミニドーナツ』にしよう。一度で良いからお菓子に可愛くデコレーションしたかったのよね。一緒に『マフィン』も作れば完璧ね!)



 何が完璧なのかは分からないが、シャルの中ではミニドーナッツとマフィンを作れば完璧らしい。



(最後はピニャさんの『舌が火傷しない温かい料理』か……これが一番難しいかも、ピニャさんは猫人族だから多分猫舌って事なんだろうけど、それって舌の使い方に問題があるか、体質の問題なのよね。前世ならともかく、今世だと体質の可能性も高いから前世の知識が役に立つかどうか……)



 フィーの分もあるが、とりあえず竜の尻尾ドラゴンテイルのメンバーの分は先に考えていたが、ピニャの希望は難しいものだった。



(舌の先にいくにつれて熱を感じやすいから、舌先じゃなくて中央で食べられる様にするには……パフェとかのスプーンって長いから、それに乗る一口サイズの料理を作ってみようかな?あるかな……あ、丁度良さそうなのがあった。)



 探してみると持ち手が長く、乗せる部分が一口サイズの料理を乗せるのに丁度良い大きさのスプーンがあった。



(でもこれだけだと希望通りになるか分からないから……この世界ならではの料理を作れないかな?例えば、温かいけど絶対に火傷しない魔法が掛かった料理とか?)



 もはや何でもありな気がするが、思い付いたままに準備していくシャル。



(ここはあえて熱さを感じやすい麺類とかにしよう。それに魔法を掛けみて……)



 とりあえず試しにラーメン風の温かい料理を作ってみたシャル。火傷しない魔法を掛けて味見してみると、



(……何これ新鮮。口の中が全然火傷しないから味をちゃんと感じられるし、火傷しないだけだから熱さは感じる。何だろう、凄く面白い感覚ね。)



 予想以上に面白い結果が出て驚いたが、これならピニャの希望に合う気がした。これを魔法が使える料理人全員が使えるかは分からないが、そこまで難しい魔法じゃ無い気がするので、このやり方が広まれば全国の猫舌勢が歓喜するだろう、



(うん、後は一口サイズの『オムライス』とかで良いかな?今回は見た目にこだわって沢山このスプーンを使って開花したお花みたいにしていこう。)



 お洒落なお店で出てくる様な見た目に盛り付けをしつつ、オムライスを完成させるシャル。次にエルの肉料理がまだ準備していなかったのでステーキを焼き始めようとした。



(どのお肉が良いんだろう?この世界って意外と前世に近い感覚で食材が使えるから問題ないけど、前世には無い特性もあったりするのよね。)



 主に疲労回復や、魔力関連ではあるが、食用の魔物の肉は特殊な効果があったりする。鑑定すれば一発で分かるが、使わずに研究したいシャル。



(でも、今は研究する時間じゃないし、無難に牛に似たこのお肉使おう。)



 ただ今回はそういう時間では無いので、定番の肉を選んで焼く事にした。



 ジュ〜……、



『は!?肉!!』

『エル、本当お肉好きよね。』

『あたしの元気の源だからね。』

『でも、お肉食べてる割には見た目が小さ……』

『うっさい!小さい言うな!!』

『エルエル、同士でごぜーますな。』

『一緒にするな!!』


(賑やかね。)


 厨房の外から聞こえる声を聴きながら肉を焼いていくシャル。

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