表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隠者のプリンセス  作者: ツバメ
竜騎姫と闇ギルドの影
57/111

幕間〜オリビア・ディル・ドラグニア〜

お久しぶりです。軽い幕間となります。明日もう一つ投稿予定です。編集作業は上手くいっていませんが、来週の月曜日までには更新します。

 ──ある日、一人の王女が産まれた。


 生まれた時からその魔力量、内に秘めし力を評価され、初代の再来と言われた。彼女は父親の影響を受け、強く・美しく・純粋に育った。



「姫様、もうこの城には姫様の相手をまともに務められる者はおりません。」



 ──彼女は強かった。


 今まで戦ってきて、まともな戦闘では負けた事が無かった。城で敵う者はおらず城で過ごす日々に飽き、外の世界へ飛び出した。



「あんた王女なの?この国の王族って昔から血の気が多かったけど、王女もその影響を受けるって……時代が変わったのね。」



「スター家は、代々ドラグニア王国の王族に仕えてきました。しかし、貴女が一人の女性である事に変わりはありません。なので、私は一人の友として貴女と接していきます。」



「駄目でしょ!王女だったら尚更服装に気を付けないと!私が選んであげる!」



 ──彼女は友に出会った。


 エルフ、兎人族、ヒューマン。三つ種族の違う彼女達に出会い、友という言葉を知った。心から本音を語り合える存在だ。



【オリビア、お前は竜人でありながら、竜族を超える力を持っている。“エンド”様程とは言わないが、この時代においてお前とまともに戦える相手がいるかどうか……】



 ──彼女は強すぎた。


 種族で最強の位置にいる竜族の王でさえ、圧倒できる程の力を持っていた。彼女は、強さを見失いかけていた。強さに意味があるのかと疑問を持ち始めていた。



「お初にお目に掛かりますオリビア王女殿下。私はシャルと申します。青の薔薇(ブルーローズ)所属のCランク冒険者でございます。先日書簡を頂戴致しましたので、馳せ参じました。」



──彼女は、今まで出会った事のない女性に会った。


顔は見えないが、気品に溢れ、声が美しく、戦わずとも感じる強者の気配を持つ女性に、



「……ぬぅ。」

「……え?えっと〜……オリビア?」

「うむ!」


 ──彼女は気に入り、友になりたいと願った。


 それに彼女は応えてくれた。まだぎこちないが、いつか本当の友として接してくれる事を願う。



「全力で来てねオリビア?私がちゃんと全部受け止めるから。」



 ──そして彼女は、真の強者の片鱗を見た。


 力の底が知れず、女性としても思わず心惹かれてしまう優しさを持ち、何処までも強く、遠く近い存在の力を。



 いつか彼女の辿り着いた強さを本気を見てみたい。そして、純粋に一人の友として話していきたい。何故か彼女とは似てない筈のなのに、似ている所がある気がするから、色々聞いてみたい事がある。

 


「妾とシャルは友達…いや、親友じゃ!」

「いきなりどうしたの!?なるのは良いけど、唐突過ぎない!?」



──だから、



「これからよろしく頼むぞ、シャル。」

「ええ、よろしくね、オリビア。」



 ──オリビア・ディル・ドラグニアの人生に大きな変化が訪れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ