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隠者のプリンセス  作者: ツバメ
集結、青の薔薇!!スター商会とホルンの試験
46/111

集結、青の薔薇!!スター商会とホルンの試験 end

endなので短いです。

 〜数週間後〜


「はふ、はふ!」

「美味しい?」

「ふぉん!」

「そろそろ、いつもの量に戻すからね?」

「ふぉえ!?」

「いくら太らないからといって、毎日それだけ食べてたら流石に材料が保たないわよ?」


 ホルンの試験から数週間。シャルとフィーは穏やかな時間を過ごしていた。フィーにはお詫びにお腹一杯食べられる量のスイーツを飽きるまで食べさせるつもりだったが、作るスイーツが美味しいからなのか、胃袋がブラックホールなのか、物凄いペースでスイーツを食べ続けた。フィーの見た目は一切変わらなかったが、市場の甘味が不足するなどの事態になりかけ、大量に購入するのに制限が掛かった。


「それにしても……隠し機能……ね。キューマスターは随分とユニークな事をするのね。」

「そのお陰でシャル様の負担は無くなったでごぜーますが、わっちの負担はマックスハートでごぜーます。」


 そう隠し機能、なんとメチス・ブックには隠された機能があった。特定の該当するワードを本に向かって言うと、密かに遺されたページが現れる機能が付いていた。そこには写真で丁寧に製法が描かれており、ホルンはフィーと協力して解読し、フランソワに作製を依頼した。その結果、スター商会の工房で商品の生産が可能になり、大量生産にまで至った。

 売り上げの一部が入って来るだけでシャルの負担は無くなったが、フィーがホルンに捕まり今日落ち着くこの日までほとんど拘束されていた。


「暴走してたものね……ホルンさん。あの本には多分私が無いと思っていた物も隠されていそうね。」

「何度『何か本に向かって言ってください!もしかしたら新たなページが!』と本を突き付けられた事やら。 」

「負担掛けちゃってごめんね?」

「ノープログレム!シャル様のスイーツで疲れも吹き飛んだであります!」


 そう言ってスイーツを幸せそうに頬張るフィー、


「そう言えば、リナリー団長から手紙を貰ったの。」

「ほほう?リナッちからでごぜーますか?」

「うん、王都からだって。」


 今日リナリーに会った際、手紙を貰った。豪華な装飾が施されたその手紙は絶対に普通の手紙では無かった。


「いつかは会う事になりそうだったけど、こんなに早く会う事になるなんて……」

「誰からでごぜーますか?」

「オリビア王女殿下。」

「ほほう!?遂に隠れプリンセスがプリンセスに会う珍光景が!」

「その言い方はやめて。」


 手紙には一言、『お主に会ってみたい。』と王都へ向かう竜の定期便の無料搭乗券が入っていた。オリビア王女殿下……ドラグニア王国最強の王女様、一体どんな人物なのか。不安しかないが行くしかない、そう思いながらため息をはくシャルだった。

またいつもの準備期間に入ります。更新頻度も変えるので、詳しくは夜遅くに更新される予定の活動報告をお読み下さい。

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