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一通の手紙  作者: 望月 新
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彼に興味を持った日

新人です!

アドバイスたくさんもらえると嬉しいです。皆さんのアドバイスをもとにどんどん書いていきたいと思います!よろしくお願いします!

 現実は時に小説よりも奇なり、という言葉がある。ただ、奇というものは必ずしも良い結果をもたらすものではないらしい。らしいというのは、それを私自身認めたくはないからである。ただ、私はそれを認めざるを得なくなった出来事をここに書き記しておきたいと思う。思い出したくはない出来事だが、まだ私の記憶が確かなうちに書こう。これを読む誰かの助けになると信じて。




 彼はなんでもできる子だった。なんでもというのは言いすぎと言われるかもしれないが少なくとも私にはそう見えた。スポーツをやらせれば一等、勉強をやっても一等、絵にかいたような秀才だった。


 おまけに、彼の周りには人が絶えなかった。いつも友達と笑いあって、冗談を言い合っているようだった。たぶん、クラスで一番華やかな場所だっただろう。思えば、私が彼に興味を持ったのは、そちらのほうに目を向けたときだったと思う。その時の私は彼の表情に違和感を覚えたのだ。違和感というと彼に失礼かもしれないが、私が彼に対し感じたことを言葉で言い表すとすれば、やはり違和感が一番近かっただろう。


 興味を持ってからも別段、私の行動は変わることはなかった。もちろん、話してみたいと思わなかったわけではないが、興味を持ったからと言って、私のような少し勉強ができるだけの平凡な子が彼に話しかけることはできなかった。だから、結果的には変わらなかったのである。


 転機が訪れたのは夏ごろだった。私は放課後に一人、教室で勉強をしていた。そこへ彼が入ってきたのである。


「部活は?」一応とばかりに私が問う。


「ああ、今日は休み。忘れ物に気づいて取りに戻ってきただけ」


 そうなんだ、とその頃にはだいぶ彼への興味が薄れていた私は短く返し、勉強を続けようとする。しかし、少しすると彼は


「何の勉強してるの?」と目的のものだと思われるノートを持って彼は聞いてきた。


「数学、ここの分野が苦手で、やってるんだけど全然解けないんだよね」


「ああ、これ。この問題はここに補助線を引いて―――」


 彼は私が悩んでいた問題をすらすらと解いていった。彼がすごいのは知っているつもりであったが、私の想像をはるかに超えていた。そして教えるのも上手というものだから恐ろしいものだ。


「あとはここにこの公式を使って・・・よしできた!」


 もちろん答えは完璧にあっていた。そして彼はこちらがありがとうを言う間もなく「やべっ時間だっ」と言うと「じゃあねっ」とだけ言いのこして足早に教室を出て行った。当の私はそのあと、彼の教えてくれた問題をもう一度解いた。


 この時が彼への興味が再燃したときだったと思う。私なんかを気にかけてくれたかれのことを知りたいと思った。ただ、不思議なことにその時の私は、前に彼へ感じた違和感をまったく思い出さなかった。なんなのかと聞かれると私は今でも答えることはできないが、ただ一つ言えるのはそれを思い出すのはもっとあとになってからだったということだ。


いかがでしたでしょうか?自分としては少し短すぎるなーとか、ここ幼稚だなーとか思うところもたくさんありますが、少しでも楽しんでいただけたのなら幸いです。

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