表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
心象詩編  作者: 怜梨珀夜
4/18

小規模ビッグ・バン

 ただの世迷言だって、笑い飛ばしてくれたらいい。



 ひとりになると

 どこからか

 不安が体を蝕んでくる


 誰かに憤慨するたびに

 まず死ぬべきはお前だろうと

 胸に叫びが満ち満ちる


 願わくは

 ゆるりゆるりと

 たとえばあの六等星のように

 皆に知られるずっと前から


 静かに

 ひっそり

 消えていけたら


 誰もいない暗闇の中で小さく

 ばん、と音を立てて

 ばらばらに

 壊れてしまえたら


 どんなにか

 どんなにか

 楽だろう


 あるいは

 君の手にかかり

 殺されるのも悪くない

 君が愛してくれるまま

 私を殺してくれたなら


 ――ああ、分かってる、分かってるよ

 それこそ絶対ありえないってこと

 ちょっと言ってみただけなんだ


 かの昔

 生れてすみませんと

 桜桃の死者は笑い

 一生の我儘かもしれないと

 河童の死者は泣き濡れた


 焼いてもらえず

 残された遺書は今頃

 いったい何を思っているのだろうか



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ