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心象詩編  作者: 怜梨珀夜
13/18

僕の血潮は海


 空からはぐれた流星を

 涙に溶かして飲み干して

 胃に棲む鮫に食べさせたなら

 はるか頭上で母星が回る


 楕円軌道の惑星は

 地上の僕らとつかず離れず

 落ちた星が気になるのだろう

 赤い瞳が寂しげに揺れた


 藍色を溶かし込んだ夜の海の

 甘い侵食に身を浸していた

 瞼を下ろすと潮騒が

 急き立てるのが、……煩わしい


 空っぽであることに疲れた僕は

 君を好きでいること以外に能がない

 今日も脳内を飴色の鯨が揺蕩っていて

 まどろみの中で黒い雨粒が波間を汚した


 熱に浮かされたような僕の体は

 月光の下僕、満ち欠けを繰り返す

 僕の血は青い青い海の色だって

 言ったら君は笑ってくれるのかい


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