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生々流転の与太話
ああ、何と悔しや、口惜しや。
すべては移ろいゆくのでございます。
華やかに咲き誇る桜の花も。
耳を突く様に降り注ぐ蝉時雨も。
闇夜に浮かぶ隈無き名月も。
街を静寂で包み込む深雪も。
永遠などは、何処にも無いのでございます。
不変などは、何処にも無いのでございます。
時か刃か、四季か災禍か。
露命は奪われる運命にあるのでございます。
ああ、何と哀しや、愛しきや。
すべては移ろいゆくのでございます。
変化を望むが、望むまいが、
目から雫を散らそうが。
世界はそれを嗤うかの様に、
時を刻み続く様で。
すべては移ろいゆくのでございます。
私も、あなたもいずれの日にかは。
ああ、俗世は何と寂寥たるや。
またそれどうして、これ程までに。
詮無き身を焼く、大火となるや。