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*消えない里程標2
マオリの左隣には、お母さんと弟が眠っている。
窓側にいる弟は、窓から射す、あかるい月明かりに照らされている。
時間が止まった、海の中に一人、いるようだった。
とても、息苦しい感じがする。
お父さんは、いつも仕事で着ている、大きな、丈の短いローブを着ていた。
いつも、魔法使いとして、仕事をするときの格好だ。
その格好でいる理由は。
もしかして、ずっと起きていたのか。
どうして、マオリを起こしたのか。
全部、訊こうと思ったのは、お父さんの声に遮られた。
その声は、焦っているように聞こえた。
「立って、すぐに」
そう言うや否や、お父さんは、マオリの手を引いて、今までいた寝室から出て、玄関の扉を開け、外に出た。
外は、室内よりも少しだけ、気温が低いようだ。
時間がゆっくり進みはじめる。
読んでくださってありがとうございますね。
短くて、内容薄くて、読みごたえが無いです。
もうちょっと、頑張ります。