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女神な彼女  作者: なつみかん


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第三十八話 ワテクシ認めないザマス!

「とにかく!ワテクシ達は認めないザマス!」

怖い……マンション自治会の八俣やまたさんだ。


「騒音とか道路封鎖とか……

 迷惑以外の何ものでもないザマス!」

チェーン付きのメガネをクイッと上げる。


「で、ですので道路の封鎖に関しては

 ひと区間ごとに1時間弱程度の封鎖になりますし

 事前にチラシなどで通達させていただきますので

 何卒、ご理解とご協力を……」

八上さんがアタフタしながら答える。


「騒音につきましても、パレードでの拡声器の使用は

 一部、進行者以外は禁止となっています」

「ご心配されるほどの被害は出ないかと……」

因幡さんも淡々と説明してくれる。


「どうせ、お祭りなんて

 大騒ぎするに決まってるザマス!」


「だいたい、なんでアテクシ達があなた方の

 都合に合わせて行動しないとイケないんザマスか!」

「道路はみんなのモノ、ザマス!」

八俣さんが言うと後ろの住民も

「そーだ!そーだ!」と声をあげる。


今は、市役所の会議室にいる。


八上さんと因幡さん、そして俺とひなたで

マンション自治会の反対運動の方に説明会を開いている。


「あのー…そういった事がないように、ですね

 見回りしてくれるスタッフもいますし……」

「道路封鎖に関しては、ごめんなさいですけど……」

勢いに押されながらも、俺も言えることを言ってみる。


「なんザマスか!この冴えない子供は!」

酷い……自分だってメガネチェーンのクセに!


「彼は、このイベント企画の代表ですよ」

「こういった若い子たちの想いも組んで

 ご容赦頂けないでしょうか?」

因幡さんが情に訴えている。


「あなたは華林堂の社員ザマショ?」


「自分達が儲けるために、ワテクシたちの様な

 善良な市民を犠牲にするのが

 そちらの会社のやり方ザマスか?」


「いえ…!決してそのようなつもりでは……」

因幡さんが言葉を詰まらせ、縮こまる。


「そんなつもりじゃないんです

 地域の皆さんと一つになれたら……」

ひなたも八俣さんを説得しようと声を出す。


「はぁ……お嬢ちゃんに言っても仕方ないザマスが

 ウチの坊っちゃんは受験生ザマス

 あなた達の騒音で気が散って受験に落ちたら

 誰が責任取ってくれるんザマスか?」


「あっ…えっと……スミマセン」

ひなたは謝るが、夏休みたった1日の騒音で

受験に落ちるなら、そもそも受からないのでは?

……と思ったが……ここは我慢だ。


「だいたいザマスね!学生のお遊びで

 ドンチャン騒ぎされたら

 アテクシ達のマンションの資産価値が下がるザマス!」


「これは、どう責任取ってくれるザマスか?!」

八俣さんが説明会用の資料を机に叩きつけながら、

まるで勝利宣言のように言う。

住民達も後ろで「そーだ!そーだ!」と囃し立てる。


八上さんがプルプル震えながら

「学生のお遊び……といいましたか?」


「言ったザマス、その通りザマショ?」


「ここまでのイベントを企画するのに

 彼らがどれだけの人達に頭を下げ

 どれだけの審査や申請をクリアしてきたか

 あなた達に分かりますか?」


「ワテクシ達はそんな事は望んでないザマス!」


「……どうして、批判するだけのあなた達の

 望み通りになると思うんですか?」

「ルールに乗っ取って許可を取ってきた彼らと

 嫌だ嫌だと否定だけする、あなた達……」


「どっちが大人で、どっちが子供なんですか?!」

八上さんは震えながら、真剣に怒っている。


「な、なんザマショ……役所のクセに偉そうに……」

八俣さんも顔を真っ赤にして怒っている。


「もういいザマス!あなた達は話しにならないザマス!」

そう言って八俣さんが会議室を出ていくと

他の自治会の人達もぞろぞろと帰っていった。


「八上さん、カッコよかったです」

俺が言うと、因幡さんが首を振り制止する。


「八上くん、あれは良くないわ

 言ってはいけない事よ」


「すみません、我慢できなくて……」


「ううん、言ってはいけない事だけど……

 ありがとう、私もスッキリしたわ」

因幡さんはニッコリ笑う。


さて……なんかいい感じになった2人だけど

実は、何も解決してないぞ。


これからどうやって

あの「ザマス」を説得すればいいのやら……

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