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女神な彼女  作者: なつみかん


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第二十六話 華那古命降臨祭

俺たちは空き教室に入り、会議を始めた。


天道ガールズは人数が多すぎて入れない。

なので天道のSNSで同時進行することにした。


夢野が教壇に立ち指揮を執った。

書記を任された俺は黒板に文字を書いていく。


『お祭り開催について』

……ん、我ながら平凡なタイトルだ。


「じゃあ会議、始めるっす」

夢野は教卓をバンッと叩いた。


「何はなくとも資金、これを調達するっす!」


「調達って、そもそもいくら欲しいの?」


「それはやりたい事と規模次第っすよねー」

「みんな、どんな事したいっすか?」


ハナコさんが「は〜い」と手を上げる。

「ハナコ、パレードして欲しいなぁ」

「やっぱり信仰、受けたいし〜」

そういえば、信仰ないと消えちゃうんだった。

それは第一目標だな。


「信仰ってどんな形でもいいものなの?」


「うん、ハナコみたいな氏神は

 ここにハナコがいるっていう

 みんなからの認知が欲しいみたいなのぉ」


「なるほどなぁ……」

認知、か。つまりこの土地で

『華那古祭』を開催しているという

名前さえ売れればいいわけだ。


だが、今さら新規の

しかも、ただの祭りで人は集まるんだろうか……?

そんなことを考えてると


「なんか、訳わかんないんだけど

 2人で何の話してんの?」

来人が怪訝そうに聞いてくる。


そっか、まだみんなに話してなかったんだった。


ハナコさんが日本生まれの女神で

長く海外で天使をやっていたこと。

江戸時代に帰国し、バテレン避けとして

神社が建てられたこと。

その一通りを、みんなに話した。


……元カレの事は、主軸じゃないし

なんか悔しいから言わなくていいや。


※ ※ ※


「ほぇー、そんな感じだったんすねー」

美子が驚きながら


「この前、秘密って言ってたのに

 喋って良かったんすか?」


「ほら、さっきも言ったけど、

 今更、経緯を話しても

 幕府に捕まる訳じゃないだろ?」

「昨日、親父と相談して

 そういうのは辞めることにしたんだ」


「じゃあ、本当にハナコさんの為にも

 お祭りは成功させなくちゃな!」

天道が机をバンッ!と叩いて立ち上がる。

立たなくていいのに。


「でもさ、でも地域の人に

 いっぱい知ってもらわなきゃなんでしょ?」

「何かこうインパクト欲しいよねー」

ひなたも、えんぴつをこめかみに当てながら考える。


「やっぱり、ここは"ふんどし祭り"じゃないか?」

来人がポツリと、つぶやく……


「つまみ出すっすよ」

夢野がイラッとして言うが「でもさー」と来人が続ける。


「やっぱインパクトって言ったら、コスプレじゃない?」

「女の子が一斉にふんどしで街を歩く」

「知名度バツグンだろ!」


「誰がやんのよ、それ? バッカじゃないの?」

ひなたが、眉を寄せて激しく拒否する。


そんなひなたを見て、来人は昂ぶってるようだ。

来人はもうダメかもしれないな……人として。


「ハナコは、別にやってもいいよぉ」

「ハナコのお祭りだし〜」


「ハナコさん!絶対ダメだから、ね」

そんな姿を街中で見せる訳にはいかない!

いかない……ん、だけど、少し想像してしまう……


……ん?コスプレ?ハナコさん?

「コスプレはいいかもな……」


「たーくんまで!何言ってんの?!」


「いや、そうじゃなくて、

 ハナコさんは美容の神なんだよね?」


「美子ちゃんが、そう決めたよねぇ」

ハナコさんも同意してくれる。

特にこだわりとか、ないんだな……


「だったら各自、自分が"綺麗"だとか"格好いい"と思う

 キャラのコスプレをして歩く、

 っていうのはどうかな?

 ハロウィンがお化けなら、

 その逆の"美"を目指す祭って感じで……」


「発想は悪くないっすね……」

夢野が顎に手を当てて考え込む。


「でも、それを周知させるのが大変っすよ。

 突然『ハロウィンの逆です』って

 言われてもピンと来ないし

 誰が参加してるか分からない祭りは不安っす」

意外と現実的な事いうんだな……まぁそうだけどさ。


来人が頬杖をつきながら

「それなら天道ガールズにお願いすれば?」


「数百人規模なんだろ?あいつらにお願いして

 そのカーニバルに参加してもらって

 何日も前から、コスプレで街を歩く事を

 SNSで拡散してもらえば、いけそうじゃね?」

来人……天才すぎる、それだ!


「イケるかもっすね……それ」

「太郎くん、書記!」


「はいはい、」

黒板にカーニバルと詳細を書いてから

『お祭、開催について』

という平凡なタイトルを消す。


そして新しいタイトルを書き直した。

華那古命降臨祭はなこのみことこうりんさい

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