~どきっ~
翌日、私は1秒でも早く神原くんに会うためにいつもより5分早く家を出た。
すると私の目の前に、神原くんがいた。これはキセキなのだろうか?
「か・・・神原くーん」
とつい声が出てしまった。恥ずかしい・・・こんな私を許して。
「あっ、咲羅ちゃん! おはよ」
神原くんは、キラキラと輝いた笑顔で答えてくれた。この時の神原くんは、幼く見えた。可愛かった。こんな風に見えたのは私だけなのだろうか。今私は、本当に神原くんのとが好きだ。大好きだ。もっと早く、神原くんと出会いたかったな。もっと、いろんな話をしたかったな。
「今日は、何をするんだろうね」
と神原くんから、話をかけてきた。今日、することなんど分かりもしない。
「なんだろーねー」
と適当なことを言った。
話していたら、すぐに学校についてしまった。もっと、話がしたかったな。学校に着けば、久しぶりに会う友達とたくさん、話をした。「こないだねー○○○の大会があったんだー」とか「嵐のコンサート行って来たよー」とか、みんなの夏休みについて語る。やっぱ、みんなといる方が楽しい。
「咲羅ちゃん、来てー」
と神原くんが言った。寂しいのかな?まぁ、神原くんにとっては全て新しい世界だもんね。
「咲羅ーあれ、誰??まさか、彼氏??」
「ちっ違うよ!」
あーどうしよう、なんて説明すればいいの?
「咲羅、行こ」
「あの、咲羅の彼氏ですか??」
「んまぁ、そうかな?」
神原くん、なんてことを言うの?でも、神原くんが彼氏であってほしい。神原くんが彼氏だったら、どんなにいいことやら。 神原くん、こんなこと言って、後々どうするの?
神原くん・・・・
「咲羅、行こう」
「うん」
チョーヤバイ、だって、神原くんが「いこ」なんて、もうやばいよ。
あなたは、泥棒だ。私の心を奪った。
神原くん、私の彼氏になってさ結婚もしよう。
「咲羅、俺の彼女にならねえか?」
え・・・・これは告白なのかな・・・・それとも聞き間違い?きっと聞き間違いだよね?
うん。そうだよ、聞き間違い。
「咲羅?聞いてる?俺、本気なんだけど。」
本気?でも、出会ってまだ2日だよ。神原くん、これは早すぎじゃない?私は、早いと思うけどな。
「咲羅、好きだ。俺の彼女になってくれ」
神原くんて、クールでカッコイイ所もあるし、幼くて可愛い所もあって、好き。
付き合いたいけど、まだ早い気がするな。早いよ、
「あと1週間待って。」
今すぐにも付き合いたいけどでも、ダメ。だって、早いから。いくら私の心を一瞬で奪い取っても2日で『好き』なんて言われても困るよ。好きな気持ちは、分かるよ。私も好きだから。
ごめんねっ、神原くん。また1週間後気持ちが整ったら私から言うにくるから、それまで待っててね。