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学校の怪談

作者: aristotles200

昭和の頃、

小学校の夏休み、肝試しは当たり前の行事だった。

夏休み、子供の頃

夜の小学校に忍び込んだことがある

昭和五十年代、そういう時代だった


暗い校舎を彷徨う

3階の音楽室のピアノは鳴らない

薄明かりの中で歩く廊下の不気味さ

妙に足音が響く


階段を上がる

4階の理科室の扉を開ける

骸骨標本が、暗闇で白く光っている

ここで目的を達した

幽霊などいない


ほっとして1階に向かう

廊下を歩く

後ろから足音が聞こえる

足を止めると音も止まる

誰かいるの!

誰も答えない


うわ~!

恐怖 、悲鳴をあげながら

階段を下り続ける

気づく

後ろから、複数の足音が聞こえる

足音が増えていく

どんどん後ろに迫ってくる


必死に、1階まで階段を降りる

そして

廊下を、全速力で玄関扉まで走る

向こうには、友だちが待っている

扉を開けて外に出た

凄い音がして扉が閉められた

扉のガラスに

無数の、子どもの手のひらが見えた


  ✳


戦前から続く古い小学校で

戦禍で、たくさんの児童が亡くなったらしい

運動場の片隅に、今でも慰霊碑がある

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