1.プロローグ
「はぁ、はぁ、はぁ」
男が荒々しいほど呼吸を乱しながら雨の降る路地裏を走っている。
「く、くそ、なんでこんなぁ」
男は走り続ける、あの死神から逃げるために。
体力の限界が来たのか男が立ち止まり息を整える
「こ、ここまでくれば、大丈、、」
「ねぇ、」
「ひぃ、なななんで」
奥から死神の聞こえてくる。普通に聞けば可愛らしい声だが、この声には感情がないように見えた。
男は尻餅をつきながらその死神を眺める。
その死神は黒いマントに黒いフードをかぶっており、そこには男の部下であろう返り血がついていた。
男は本能的に悟った、こいつからは逃げられないと、
そう思った直後死神の手に鎌が突如として現れた。その鎌は漆黒の黒に真っ赤な血の色に染まっていた。
その時、男の恐怖は最大にたっした。 「た、たのむ助けてくれ」
男は頭を地につけ必死に命乞いをする。この男は仮にも名のある組織のボス。そんな男が命乞いをしているのだ。
「か、かねならある、だから、、」
「うるさいなぁ」
その時死神が口を開いた 「あなたの組織ってさ、人身売買や殺人、奴隷商売とかやってたよね。なら一人ぐらいは殺さないでとか言われなかったの?その時あなたはどうしたの?見殺しにしたよね。なのに自分だけは助かりたいって都合が良すぎるんじゃないの?」
男はそれでも命乞いをしようと上を向き死神の顔を見た。しかし周りが暗いからか、もしくは魔法か、死神の顔は見えない。そんな男の行動に気付いたのか死神が声を上げた。
「あっ、私の顔が見たいの?まぁどうせ死ぬし見せてあげるよ」
死神が指を鳴らすと今までぼやけて見えた顔がはっきり見えた。すると男が驚き、絶句した。
その顔はとても可愛らしい少女だった。しかしその顔は無表情、まるで感情がないような。男はまるで信じられないような表情をしていた。 「じゃあおじさん。罪を背負って地獄に落ちてね」 そう言いながら死神は鎌を構えた。
「こ、この死神め、お前も人殺しのくせにぃ~!?」
男は僅かな可能性に賭けて死神に突っ込んだしかし、死神はさらりとかわし鎌でその首を切り取った。
その時、死神の表情が少し曇った。
(お疲れさん、エミリア)
頭の中から声が聞こえてくる。
「うん、ありがと。…….これで少しは苦しんでる人達を救えたかな?」
「あぁ、勿論」
死神と少女はたわいのない会話をしながらこの場をさるのだった。
この頃からだろうか、裏社会で死神が恐れられ始めたのは、、、
以上がプロローグでした。
小説を書くのはこれが初めてですが、読者達に面白いと思ってもらえる小説を作れるように頑張って行きたいと思います。
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これから外道を狩る死神少女をどうか宜しくお願い致します