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アネトウト  作者: サチ
第一章
1/1

27歳♀と19歳♂が恋愛?いや、弟にしたいんです。

初めての作品で手探り状態です。時にある部分が変わっていたりいなかったりします。どうか広い心でご覧ください。

 ―――――しまった、と思った。



 もう遅い。と警音が鳴っているが既に手遅れだと知っている。


 ならばせめて、君の中で異質な一部になりたい。


 友達でも、恋人でも、他人でもない、本物の……




「弟になりませんか。」


「ちょっとイヤっすね。」

「ですよね知ってます」


 諦めるの早、と呆れ笑われて今日も頬が緩む私。瀬谷せやみなみ。27歳になりました現在、絶賛スーパーでアルバイト中。ちなみにレジ。27歳にもなってアルバイトなんて、と思われがちだが本業はOLである。


 その本業が奇跡の定時17時上がりで、え?暇じゃん?という安易な考えから副業に手を出したワケである。正社員だから副業は…なんて考えもあったが、社長にバレなければよいらしい。


「ほら、お客さん来てる」

「あっいらっしゃいませ…」

「ぼーっとしちゃダメですよ。」


 …回想に浸りすぎて現実から飛んでいたようだ。なっちゃんに指摘されて適当な営業スマイルを振り撒く。どうせ後ろでいたずら感満載のあのニヤニヤで笑っているんだろうな、と安易に想像がついた。


 この店のレジは珍しく、レジ袋を置いている棚を挟んでレジが設置されている。なので私となっちゃんは背を向けあってレジ打ちをしているわけだ。なので袋を取るだけでもタイミングさえ合えばなっちゃんと視線が合う。


「ほら、瀬谷さんスマイルスマイル!」

「うっざぁ…」


 暇さえあれば私の背後から声を掛けてくるのが、ここ最近弟にしたいナンバーワンのなっちゃん。向田むこうだ夏樹。弟にしたい所以は、ただの年齢差だ。なっちゃんは現在18歳で、今年19歳になる学生様でなのである。


 背は170㎝あるかないかぐらいだけど、体格はイマドキっぽく細め。別に特別格好良いわけでも、可愛いわけでもないのだが、生意気なくせしてところどころ母性本能を擽ってくる天才だ。懐に入れば、実は人懐っこいところも最近見つけてしまった。そうするともう、高校卒業と共に髪を金髪にしたところとか安易な感じで可愛いとすら思えてくる。


「え、もう20時じゃん…」

「今日忙しかったっすからね。せっかく喋れると思ってたのに」

「確かに…。一瞬だった。気付いたら今だったもんね」

「瀬谷さんとレジ一緒の意味ないですね」

「はぁ?どういう意味よ」

「そういう意味ですよ。」


 意味分かんないんですけど。と怪訝な顔をしてみるけどホントは分かってしまっているから困る。レジが少しでも空けばすぐ私を見て来るんだから。本当…犬かお前は。可愛いなチキショウ。可愛すぎるので、近くに配置されている精算前と清算済のカゴをなっちゃんのすぐ側に押し込んだ。


「ちょっ…いらっしゃいませ。ポイントカードお持ちですか」


 もう笑ってるのがそのマスクから漏れてる。以前、よく笑ってしまうからよくマスクを付けてるって聞いたことがあったな。と、思い出しつつ私も笑いながらお客様を対応していると自然とニヤけてきて。


「狭い!」

「アハハ」


 袋の棚もなっちゃんの方へ詰めたので、それに気付いてつい文句を言っている姿が可愛くてひたすら笑っていた。そのまま袋を取るために振り向けば、奴もまた同じ作業の最中だったらしく仕返しかのごとく軽く頭を叩かれる。またじゃれ合って、と社員に指摘されそうだ。でも分かっていてもそれが可愛いんだから仕方ないじゃないか…!



 そう、今日も今日とてなっちゃんは可愛いのである。



ただの実話(現在進行中)なので、終わりがどうなるか一緒に見守ってください。

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