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異世界で猫人になったが自由気ままに生きていく  作者: コレコ
第二章 未開拓地と王国の動乱
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魔王国の誕生

遅れてすいませんでした

紀伊の軍は王国の再度の侵攻と拠点確保のため助けた猫人族の集落付近に砦や防衛陣地の作成をしていた。

そして紀伊と大和は集落の四方を囲んでいる内の王国との国境にある砦に来ていた。


「この砦はあとどれくらいで完成するの?」


「あと半月ほどもすれば完成するかと」


この砦は紀伊の記憶にあった星型要塞をイメージして作られている。


「この砦で王国を止めないとせっかく開墾した土地を王国に踏みにじられる事になるから絶対にこの地で抑えなければいけない。だからあともう一つ加えることにした。実用化にはまだかかるけど必ず役に立つから内容は教えとくから実戦で使えるように頭の中でシミュレーションしといてね」


紀伊が大和に伝えると大和はかなり驚いた。


「そのような物が出来ると言うのですか?」


「うん、まぁまだ参謀府の余ってる人達をそっちに回しただけだから時間はどうしてもかかっちゃうけどね」


「陛下失礼します。特殊作戦部隊長陽炎です。陛下のお耳に入れたいことが一つ出来ましたので参りました。」


「あぁ、陽炎か。それで何かあったの?」


「はい、王国は暫く戦争をしていた様でして国力は衰退しているようです。それで国境付近に猫人族が住み着いたため潰そうとして我らに負け敗走した様です。さらにこの事を余り国民や周辺諸国に知られたくないようですが一部の国民には情報が流れている様です」


この頃王国は情報の統制を上手く出来ておらず一部の国民には知られてしまっていた。


「陛下、王国が国力を取り戻す前にまず未開拓地を制圧しましょう。そして陛下の国の建国しましょうぞ」


「分かった。でもそれは戻って長門に相談してからだね」


「かしこまりました」


そして暫くの視察を終えて紀伊は紀伊軍軍令部がある集落に戻ってきた。


「陛下おかえりなさいませ」


「うん、ただいま。長門一つ相談があるんだけど」


「はい、陛下のおっしゃりたい事は分かっております。軍備は万全とは言い難いですが対王国の兵力は歩兵部隊と特殊作戦部隊を残しておけば大丈夫かと。それと進軍するのであればゴブリン族を攻めるのがよろしいかと。ゴブリンを下せば残りの部族は勧告を出せば恭順してきましょう」


「分かった。じゃあ作戦の詳細な報告書を提出してくれそれから行動に移ろう」


「はっ! 直ちに参謀府にて協議した後提出させて頂きます」


「うん、よろしくね」


それからと言うもの紀伊軍は慌ただしくなった。砦には歩兵部隊と特殊作戦部隊が張り詰め軍令部のある集落には歩兵部隊の一部と輸送部隊が駐屯し、未開拓地に攻め入る部隊は準備を始めた。


「侵攻軍の準備はあとどの位かかる?」


「はっ!今現在物資の搬入等で時間がかかっているためあと二日はかかると思われます」


「分かった。じゃあそれまでは各部隊は休養をとっていて」


「かしこまりました」


そして全ての物資の搬入が終わり紀伊軍はゴブリン族の元へ向かっていた。参加部隊は近衛部隊、長槍兵部隊、長弓兵部隊、竜騎兵部隊、そして工兵部隊の約半数である。


「早いねもう着いたんだ」


「はい、ゴブリン族は近いところにいましたので」


ゴブリン族は何が何だか分からない感じであった。中には急に現れた大軍に腰を抜かしている者までいた。

そしてゴブリンの印象は紀伊の考えていたものとは違っていた。ゴブリンはただ人間を小さくしたような感じてあった。


「ゴブリン族に勧告を出して。僕達に従うのなら生活は僕、魔王紀伊の名の元に保証する。しかし抗うというのなら半分は死ぬことになると知れ、とね」


「かしこまりました」


暫くしてゴブリンの首長らしき者が前に出てきて恭順の意を示してきた。 元来ゴブリンやドワーフ、オークなど主に魔族又は亜人と呼ばれている者達は強いものに従う本能があるためだ。


「よし恭順すると言うのなら慈悲をやる。しかし僕の軍に男は必要な数だけ入ってもらうから」


ゴブリンは頷き再度恭順の意を示した。

これで紀伊が支配する土地は未開拓地の半分となった。そして紀伊は今の領土の中央に城を作るよう命じた。


「この地を僕の国の首都とする。それと同時に各部族に恭順するよう勧告を出しておいて。恭順の意を示さないようなら将軍が軍を率いて討伐に向かって」


「分かりました。そのように手配致します」

そして全ての部族は恭順の意を示し、ここに紀伊を頂点とする魔王国が出来た。


「今日この日をもってこの地は我ら魔王国の国土となる。この地に侵攻してくる敵は全て殲滅せよ!」


「魔王陛下の御心のままに!」


こうして未開拓地は紀伊の国土となりこれは世界を驚かせた。何よりも国境を接する魔族の国は自分たちでも抑えられなかった土地を瞬く間に制圧されたので驚きを隠せなかった。そしてその軍事力は脅威であるとして魔王国建国の翌日には同盟の調印がなされた。


「これで少しは安泰だね」


「はい、しかし依然王国、さらに海を挟んであります帝国の脅威などもあります故にずっと安心はしてられませぬな」


「それは分かっている。それにまだダンジョンもあるからな」


「しかしダンジョンは魔族の国の冒険者たちが安全にここまで来れると言って来ておりますのでそこまでの心配はないかと」


「そうだね。でも新しく海軍も作らなくてはいけないしやる事は沢山あるね」


「はい、ここからが本当に大変な時です」


今魔王国は慌ただしくたっていた。帝国の海上攻撃の備えのために湾岸要塞や港町、造船所を作っていた。さらに海軍創設にあたって軍船の設計等も進められていた。また国民の戸籍を作り魔族領から土地がなく移民してきた者達の居住区の作成など休む暇が無かった。


「これが一番大事だね。魔族の国の国名を定めること」


魔族の国は長い戦乱の中一人の魔王が敵を下していき今の形となっていた。魔王はこの国では一人が権力を握っていてもいけないと考え議会制の形をとっていた。これは議会が案を出していきそれを魔王と複数の大臣が承認すれば執行されるというものだ。これで順調に国の政を行っていったが国名だけは案が纏まっておらず今回魔王国との同盟に際してこちらに国名を頼んできた。


「ミドヘルティアはいかがでしょうか? これは彼らの言葉で会議で動くと言う意味があります。彼らの国にはぴったりでは無いでしょうか」


「ミドヘルティアいい感じだね。じゃあ今から僕が書くから少し待ってて」


いつもは部下に書くことは任せていたが今回は同盟国の国名の決定であるので失礼がないよう自分で書くことにした。


「じゃあこれを使者に持たせて魔族の国へ送ってくれ」


「直ちに」


数週間後魔族の国からお礼の手紙が届いた。ミドヘルティアと言う名前は議会の大多数が気に入り可決、今後の書物にはミドヘルティアと記すと書いてあった。


「参謀府長官の長門です陛下」


「入っていいよ」


「陛下先日陛下が考案なされた大砲がテストを終え量産化の目処がたちました」


「ついに出来たの! 」


「はいテストを重ねてようやく完成致しました」


「じゃあ早く量産してまずは各地の砦にそれが終わり次第各地に出来た街に配備して」


「分かりました。しかし海軍には回されないのですか? 」


「配備は一番最後に使用と思ってるよ。何せ空母があるし帝国と王国は暫くは様子見だと思うしね」


この空母機動部隊は紀伊の記憶を頼りに創設にされたものである。従来の船の甲板を水平にしてそこにドラゴンを置いておくというものだ。これは費用が高く2隻しか今のところないが1隻につき18匹載せれるため魔王国の領海は今の所守れている。


「クスッ、もう少しで本当の地獄を王国に見せてあげられるよ。それまで楽しみに待っててね」

いかがでしたでしょうか?誤字や脱字があれば教えてください。

この作品は練習作のつもりですのである程度の所で終わらせるつもりです。

ではまた次のお話で

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