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第二王子の次男は諸国を巡る  作者: すみませばみを
第一章:エルフの国編
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プロローグ

 あれ、ここはどこだ、僕は確か自室で寝ていたはずだ。

 周りを見渡すが見たことがない景色で屋内ですらない。

 ところどころに大きな木が見えるが、少なくとも王城の庭でもない。

 そこら中にキラキラした物が舞っていてすごくきれいな場所だ。

 キラキラ光っている物に触れようとするが擦り抜けてしまう。

「なんだろうこれ、さわれないぞ」と呟いたところで辺りから虫の声ひとつしないことに気が付く。


 あまりに静かすぎる為、少し不安になり、「じいや、じいやでてきてー」

 と大声で叫んで見たが爺やはおろか誰も出てくる気配もない。


「ちちうえ、ははうえ、あにうえー!」さらに大声で叫ぶが返事はない。

 自分だけ取り残されたような不安な気持になり、ちょっと泣きそうになってきた。

 不安を掻き消す為「だれか、だれか、だれでもいいからいませんか!」

 と叫びながら走りだす。


「あの……」大きな木の陰から同じ年くらいの女の子がおずおずと出てきた。

「あぁ! よかったひとがいた!」

「わたしもきがついたらここにいて」

「ぼくもなんだ! ここはいったいどこなんだろう」

 うわぁ! すごいかわいい子だ。僕は彼女に見とれてしまった。


「わからないけどひとがいてよかった」

 と彼女はホッとした表情を見せるとニコッと笑った。

 彼女の笑顔を見ているとさっきまでの不安は消し飛んだ。

「あっちにおおきなおうちがあるからいってみよう? だれかいるかも」

 僕も気になっていた大きな家の方を指さしながら彼女が言った。

「いいよ。じゃあはなれないようにてをつないでいこう」

「うん」

 僕は彼女の手を引いて大きな家の方へと駆け出して行った。

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