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世界初の堕落した魔王になってやる  作者: チョビ髭
プロローブ
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プロローグ

大塚(おおつか)博文(ひろふみ)、30歳、独身、彼女なし、弁当屋勤務、どこにでもいる一般人。

とくにお金もあるわけでもなく、ただ普通に日常を過ごしているだけの男だ。そして今日も普通の日常を過ごすだけだと思っていた・・・。


 「いらっしゃいませ」


 店内に響く声、そんな中に俺はいる。そこはとある百貨店の地下街。数多くの店が立ち並ぶが客の数はそれに見合ってはいない・・・そうなると各店舗どうなるか、そう客の取りあいだ。そして取り合いに負けるとどうなるか。


 今日も弁当が残った。「はぁ~」ため息をついたがそれで弁当が無くなるわけもなく、とりあえず会社に売上の報告、入金を終わらせ帰宅する。そして、帰宅したら風呂に入りそのまま布団に直行し携帯ゲームをしながら眠りに落ちる日常。

今日もそんな日常が終わると思っていたが今日は違った。


 ガタガタ、携帯から壊れたような音がした。


 眠たい目を擦りながらふと携帯の画面を見ると


<新たな世界に招待します>


 そう書かれYES・NOと選択できるようになっていた。携帯が壊れたと思い少し放心状態となってしまったがとりあえずNOと押した。

 なんの迷いもなくNOを選んだのはただ単にYESを押して架空請求みたいなものを恐れたからだ。


 ガタガタ、またも携帯から音がした。

 

  <YESを押すまで何度でも表示します>


 どんな嫌がらせだ!つい声にだしてツッコんでしまったのはしかたないだろう。面倒くさくなりYESを押した。


 <今この時点からあなたを異世界へ招待いたします>


 はいはい。もう面倒なんで寝かして下さいと心の中で思いつつ目を閉じて、

 ドン!と自分が落ちた衝撃を受けた。

 「痛っ」

 何が起こったかわからないまま目を開けると、真っ白な部屋、しかしとてつもなく広い部屋に俺はいた。辺りを見渡しても何もなく、「ん?」人が一人立っている。女性のようだが顔がわからない、とゆうか顔がないのか?

 かなり驚きつつも立ち上がろうとした時に女性のような人が話かけてきた。


 「あなたは戦える?」


 この人なのかもわからない女性はなにを言っているんだ?そんなことを考えていると女性が再度問いかけてくる。


 「あなたは戦闘経験ある?」


 なぜそんなことをきいてくるのか、「戦闘経験?」

 弁当屋の俺も昔はヤンチャだったと思う。中学もろくに行かず、もちろん高校なんてものにもいっていない。そして毎日、喧嘩三昧の日々を過ごし喧嘩はかなり強かった。しかし戦闘経験と問われれば’0’だ。なので


 「いや、戦闘経験はない。喧嘩なら自信はあるが」と答えてみた。

 「喧嘩?強いの?」

 「どうかな?そこそこは自信があるけど」

 「ならこれと闘って」


 「はぁ」熊が斧を持ち牙をむき出しにし目の前に現れた。


 喧嘩は自信があると言った、確かに言ったがこれは・・・

 恐怖で足が動かない、声も出せない、ほんとの恐怖は何もできないのだと思った。しかし恐怖は絶望にかわる。


 熊の振り上げた斧が右肩の辺りから胸付近までのめり込んできた。そして当たり前だが死ぬことを悟ったのだが、その時また女性のような人が話しかけてくる


 「弱すぎ・・・」


 薄れゆく意識の中そんな声を聴きながら意識がとぎれる。


 目覚める意識。

 殺されたと思ったが、夢だったようだ。俺は、安堵しながらもまた、眠りにつこうとした。しかし、とある声に驚愕する。


 「弱すぎだよぉ」


 意識を覚醒させ目の前の非現実的な女性を目の当たりにする。

 それは、もう目をこれでもかっと思えるぐらい見開き、口もポカーンとアホみたいに開け、夢だと思っていた事を現実だと、意味が分からないでいる。

 そんな中、女性が口を開く。


 「アホみたいな顔しないで何か言ったら?」


 ごく自然に話しかけてきた。

 とりあえず何か聞こうと思い問いかける。


 「ここは?俺は、死んだはずじゃないのか?」

 「一回死んだよ?でもまだ世界とリンクしてないから」

 (どうゆう意味だ?世界とリンク?意味が分からない)

 「ならさっきの熊に切られたのは、現実だったと?」

 「そう、現実だよ。でもまだ練習段階で世界とのリンクをしてないから死んでも何度もリトライできるの」

 

 親指を立ててきた。顔がないので表情が分からない、どんな感情で死んでリトライできると言ってきたのかが分からず、再度質問した。


 「リトライ?なぜ、世界とリンクをしてないんだ?」

 「初めての異世界へのリンクだから、いきなり行ってすぐ死んじゃったら可愛そうじゃない」

 「異世界に俺を連れて行って何がしたい」

 「え?特に何も」

 「ん?なら意味もなく俺は異世界へと召喚されるのか?」

 (こいつただのお遊びで俺に死の苦痛を味あわせたのか?)

 

 かなり怒りを覚えた。遊びで訳も分からない場所に連れてこられ、いきなり殺され、そしてリトライ、もう一度やり直させられるのだ。

 「別に現実世界でも意味もなく生活していたんだから、異世界に連れていっても特になにもかわらないじゃん」

 「まぁ確かに否定できないが・・・てかこの部屋で俺は何をしたら出られるんだ」

 「ある程度強くなったらリンクすればいいんじゃない」

 (こいつ適当だ!とくに何も考えていない)

 「なら武器を用意してくれないのか」

 「ん?それぐらいならいいよ。どんなのがいい」

 (聞いてくるって事は、自分で選べるのか)

 「どんなものでも用意できるのか」

 

 とりあえず聞いてみた。さすがに制限はあると思っていたが・・・違っていた。


 「できるよぉ」

 「なら、一番強い伝説級の武器をくれ」

 (まぁ無理だとは思うがここは賭けるしか)

 「はい、これね」

 

 女性が指をさして出てきた武器、日本刀が2本、黒と白、いや漆黒と純白の刀だ。

 

 「これを使っていいのか」

 「うん、あげるから少しは強くなってね、あと刀挿すベルトもサービスね」


 普通にくれるみたいだ、てかこんなものをもらっても使ったことも、むしろ手に持ったこともない。どうやって強くなれと思い口にする。


 「使った事もなんだが、強くなる修行でもつけてくれるのか、その前にいろいろと説明も頼む」

 「まぁしょうがないか、いいよ」

 

 彼女はまず説明を始めた、内容はこうだ。

 

 これから俺の行く異世界には、5つの国があり、それぞれの国が同盟を組んだり、戦争したりしているらしい。まぁどこの世界も似たようなものだ。

 そして、種族についてだ。

 種族には、人間族、亜人族、エルフ族、ドワーフ族、基本的にこの4種族なのだと。そしてそれら4種族が共存しているのだと。そして、各種族の説明は、こうだ。

 人間族・平均寿命70歳、ステータス的には他の種族におとるが、知識、戦略などにおいては、各種族を凌駕する。人口は4種族で圧倒的に多い。


 亜人族・平均寿命60歳、ステータスは筋力、スピードなどが優れている、しかし、亜人でも、犬、猫、熊、など多種多彩でありそれぞれでステータスが違う。身体的特徴は見たら分かると省略された。


 エルフ族・平均寿命600歳、ステータスは魔法力がずば抜けて高く、知力もなかなかに高い。しかし、人口は4種族で圧倒的に一番少ない。身体的特徴は、耳が尖っている。(ほとんどが、美人、イケメンらしい)


 ドワーフ族・平均寿命60歳、ステータスは創造力がずば抜けて高く、武器、防具などの作成能力を持っている。身体的特徴は背が低く毛深いらしい。


 国については、行ったら分かると、なんとも適当な説明だ。


 そして次に戦闘訓練、最初は弱いモンスターから徐々に強いモンスターへと戦いを繰り返すことになった。そう何度も死にかけ、何度も戦う・・・納得がいくまで。


 1年間、闘い続けた。なぜか、ここでは死ぬこともなければ年を取ることもない、強くなれるだけ強くなっていたほうが得だ。

 1年間、休むこともなく戦い続けほとんどの敵に対して対応、勝利することができるようになった。そこである質問を問いかけた。


 「魔法は俺にも使うことができるのか」


 そう身体的戦闘を強化したのなら次は魔法だ。


 「できるよ、ならいったん休憩をとって魔法について説明するね」

 (おぉぉぉぉ、憧れの魔法が使える)


 かなりの喜びを胸にしまい説明を聞く。


 「魔法は、自分の中の魔力を創造し名前を付け具現化するの。でも魔力が足りないと具現化はしない、創造した魔法の強弱で魔力の消費も違う。例えば今、この部屋を壊すぐらいの魔法を創造しても、それに見合った魔力がないとダメってことね。

 今の君の魔力だと、多分一番最初に戦ったモンスターを一撃で倒す魔法力はないよ」


 なんと、1年間必至に戦い続けても最初に戦ったモンスターを一撃で倒せないと。

 では、魔力を鍛えるにどうしたらいい。


 「魔力って鍛えて増えるのか」

 「増えるよ。あとは種族でも魔力の多さは変わってくるね」

 「なら人間族は、魔力が少ないと」

 「まぁ人間族でも多い人はいるけど、あんまりいないかな。エルフは生まれた時から魔力が多いけど。」

 

 なるほど、人間は魔力がそんなに高くないみたいだ。っとその時、彼女から驚愕の言葉を耳にする。


 「そういえば、まだ種族の変更してなかった」

 (種族の変更?そんなことができるのか!!)

 「変更は1回のみか」

 「当たり前、だから慎重に選んでね」


 そうして渡された紙切れ。そこに書いてあったのが。


 人間族、

 亜人族(犬、猫、熊、オオカミ、トカゲ、ライオン、etc.)

 エルフ族

 ドワーフ

 魔人(原始の魔族)


 え?魔人?なんだこれ、と思いすぐさま聞いてみたら。


 「あ~魔人は今まだいなくって、能力的には、全種族最強かな」

 「身体的特徴を具体的に教えてくれ」

 「身体的特徴は、人間族の見た目に肌の色が少し黒い感じかな」

 いや全く具体的ではないのだが、最強の言葉に俺は、魔人に決めた。


 それを口にすると、体を光が包みすぐさま変化が起こって彼女が鏡を渡してきた。

 

 見た目は確かに人間だ、特に肌の色も気になるほど黒くなく、髪の毛、目も黒色、身長は180前後か特に元と変わりがない。

 魔人になったが身体的特徴はそこまで変化したとは思えなかった。しかし体の中に意識を向けると、膨大な魔力が渦巻いているのを感じた。

 人間だったころには、ほとんど何も感じることのない魔力だったから体内の変化は劇的だった。

 

 「どう魔人になった感想は」

 「いや、魔力以外はそこまで違いが分からんな」

 「え?筋力とかも今までとは段違いに上がっていると思うよ。これ持ってみて」

 

 彼女がどこからともなく、巨大な岩を出して投げてきた。

 いや、これは無理でしょ、と思い逃げようとしたが岩が巨大すぎて避けられない。とっさに腕を前に突出し岩を止めようとした、とゆうかとっさの判断で腕を前に出しただけだ。

 しかし巨大な岩は手に当るとそのまま地面に落ちた、手に衝撃が全くない、まさかと思い巨大な岩を鷲掴みにして持ち上げてみると・・・野球ボールの感覚で持ち上げることができ驚いた。


 そんなこんなで、修行を再開し3年が経った。


 魔人の能力にも慣れ、魔法もある程度使えるようになりついに世界へのリンクを開始することにした。



大塚博文

種族・魔人

装備・双竜の魔剣、ジャージ、スニーカー


ステータス

 レベル20

 HP(体力) ・25000

 MP(魔力) ・25000

 筋力(攻撃力)・30000

 耐性(防御力)・30000

 速さ(スピード)・35000

 特殊スキル

従者作成(5人限定)、宝物庫、飛行、限定解除、次元移動、クリエイト、鑑定


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