昼寝(二百文字お題小説)
お借りしたお題は「昼寝」です。
田守優子は私の親友だが、独特な子だ。
今日も、午後三時過ぎ頃、優子から電話がかかって来た。
「今、どこにいるの?」
「どこって、電車の中だけど」
意味がわからないでいると、
「さっき、肩を強く叩いて起こしたのあんたでしょ? 何でそんな事するのよ? 私に怨みでもあるの?」
優子が涙声で言った。
だけどね、私、昨日から東北に来ているのよ。あんたの昼寝の邪魔なんかできないんだよ。
誰に肩を叩かれたのよ?
怨みはないけど、妬みはあるのかもしれません。