第一話
俺の名前はうんこ。いつものように酒を飲んでいたら急に目の前が真っ暗になった。そして目が覚めたら草むらの中に横たわっていた。いったいここはどこだ?
体を起こそうとして気づいた。軽い?長年の飲酒で体を動かすたびに異音がして、体を起こすたびにだるいと思わす内臓。それがすっきり消えている。若返ってる!嬉しい。
あたりを見渡すと一面緑色が広がっていた。それを彩るように照らす、太陽。青空!空気もおいしい。そういえば何年も外にでていなかったな。
体も健康。場所も最高。ここは天国か。あの小便のにおいがするあの部屋で腐り果てるだけの人生だとばかり思っていたが、神様っているんだな。
気持ちがいいし寝るか。俺は二度寝した。
目が覚める。空が青色。いい気分。暇だな。俺はしばらく寝て起きてを繰り返して過ごした。
おはよう。今日はここらへんを歩き回ってみようと思う。どこまでいっても緑。疲れたし寝る。
おはよう。お腹がすいてきた。俺死ぬの?また。前の世界よりはマシかもしれないけど、空腹で苦しんで死にたくはないぞ。考えないと。
俺は考え付く限りの行動をした。大声で叫びながら走り回ったみた。どこかに生き物がいないか草むらをかき分けたりした。だめだった。
やばい。俺は自分の腕をなめながらつぶやく。もう虫の息だわw。笑うしかない。酒が飲みたい。
ここは地獄かもしれん。なんだかんだごはんも食べれて。なんの肉体的苦痛もなく生きれた向こうの世界の方が遥かにましだと今は思える。酒も飲めたし。
体が痛い。もう動けん。最後の言葉そろそろ考えないといけないわ。思えば・・・何もないわ。引きこもってからなんのイベントも起きなかった。俺は・・・。
消えゆく意識。真っ暗な視界。俺は頭に思い浮かんだ言葉をなんとなく呟いてみた。
「ザオ〇ル」
その瞬間、今までの苦しみが嘘のようになくなり、体に生気が満ちていった。お腹も減っていない。
そうか、俺は勇者だったのか。思えば前の世界では世界を救うゲームばっかやっていた。俺の人生の半分は酒、もう半分は勇者だったのだ。
だれもいないこの世界。俺が勇者だとしてもだれも困らんだろう。ハハハ。
・・・
・・・
・・・
「メラガ〇アー」
あんなに緑に満ちていた大地が炎に包まれている。空も真っ黒な雲に覆われている。何日も変化もなかった景色が劇的に変わり、なんかおもしろい。
「ルー〇」
俺は元の世界に戻った。目の前には俺がいた。空き缶に囲まれ、片手に飲みかけの酒をもって死んでいた。すでに腐っており虫がたかっていた。気持ちが悪い。
部屋の外からはテレビの音と家族の談笑が聞こえる。よかった幸せそうだ。
「メ〇」
俺はそれに火を放ち、飲みかけの酒を一気にあおる。
「じゃあ魔王倒しにいくか!」
なにもない世界。俺は勇者として生きることにした。
タイトル「人生は冒険や!」
あらすじ
酒飲んでたら死んだ。目が覚めたら広々とした草むらに
登場人物
ニート、性格暗い(明るいかも)