誤解を招くやり取り
ここでギルドの人が入ってきてしまい
この二人のやり取りを拝見してしまう
《え!?ちょっと貴方たちってそんな、関係なの!?》
ばっと、二人は離れる
それから
《《ち、違います》》
この経緯を話すと
ギルドの人は納得をしてくれた
《まあ、受け止め方には気を付けた方がいいよ》
と言われた
《はい》
《はい》
俺達はギルドを出ると
アイラさんが待っていてくれた
《どう?調子は?》
《ええ、おかげさまで》
《そっか、なら安心ね》
再度獣人族の国の王様に謁見する
「ありがとう」
といって
獣人族のコインを貰うことが出来たので
魔王さんの所へ戻ることにした
魔王さんの所へは約三日ほどは掛かるため
関所の街までまずは向かう
初日
リートオンという宿屋にチェックインする
部屋に入ると
ゾランは早速、風呂に入ると言い服を脱ぎ始めた
《ちょっ、なんで脱いでるんですか?》
《ん?だって汗だくなんだもん。それに男同士だし別にいいじゃないか》
《まあ、そうだけどいきなり脱ぐのもちょっと困るというか》
この間のことあるから、すこしドキドキするんだよね俺はと心の中で思いつつゾランのほどよい筋肉のついた身体を見る
《ほら、ノリヒトも一緒に入ろう》
《ええ!?》
ゾランと一緒に温泉に浸かる
《気持ちいいねぇ》
《ああ、そうだね》
ゾランさんは俺に背中を預けてくる
《ねえノリヒト》
《何だい?ゾランさん》
《僕はさ、君のことが好きなんだよ》
《え?ああ、友人としての好きですよね。俺もですよ》
《あ、うん。そ、そうだね》
違ったのかな?
まあ、いいや
《僕が言いたいのは、そういう意味じゃないんだけどね》
《どういうこと?》
《……なんでもないよ》
《そう?》
二日目
朝起きるとゾランさんは既にいなかった
俺達の部屋の隣にいる
ゾランさんに挨拶をする
《おはようございます》
《おお、ノリヒト!昨晩はよく眠れたか?》
《はい。大変よく眠れました》
《そうかい、それは良かった》
《ところでゾランさんは何をしていたのですか?》
《ん?ああ、鍛錬だよ》
《そうなのですね》
《それじゃあ、行くよ》
リートオンをチェックアウトすると本日も移動を開始する
今日も晴れており良い天気だ
道中魔物が出るも、特に苦戦することも無く順調に進む 途中にある小さな村に立ち寄り、宿を取る 夕食を取りながら会話をすることにした
《そういえば、ノリヒトはどうして旅をしているんだい?》
《え?》
《あ、ごめんね変なこと聞いて》
《いえ、気にしないでください。俺は、元の世界に戻る方法を魔王さんから聞いてそれを実行するために旅をしているんだ》
今日も移動したがやはりまだ魔王さんの所へは難しいようだ
今日はお泊まり本舗という宿屋で一泊することにした
部屋につくと
ゾランさんが温泉行くよと俺、アイラさんを誘う
前にアイラさんが男だという衝撃的なことがあったのですが
俺は、この間のゾランさんの『好き』の意味がわからないので
今日の温泉の後にでも訊いてみよう。