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たしか記憶によると会社で仕事をしていたはず

そう思ったもののたしか記憶によると会社で仕事をしていたはずなのだが、気づいたらここに居たという感じなので何も覚えていない。

それからこの世界に来る前の記憶もないのだ。

まるで誰かに消されたかのように……。

仮にここが本当に異世界だとしたら俺はどうやってこの世界にやって来たのだろうか?……考えても答えが出ないので考えるのをやめる。

まあ、食事にありつけただけましである俺を助けてくれた屋敷の方には本当に感謝しかない


次に自分の状況を確認する事にする。

今の服装は黒のシャツにジーンズ姿であった。

持ち物は財布(中身なし)のみ。……見事に何も無い。

ポケットの中に何かないか探ると一枚の名刺が出てきた。

そこには、株式会社アンビシオン代表取締役兼ゲームプロデューサー・天城典二あまぎのりひと

書かれている。

……なんだこれ?

こんな名刺作った覚えはないぞ? 俺の名前なのか? まあいいか……。

それよりも問題は仕事だよ!

俺は一体どんなゲームを作っていたんだ!?

パソコンとかは何処にあるんだよ!!

しばらく考えた末、ある結論に達した。

恐らく……いや、間違いなくここは俺の元いた世界とは別の異世界なんだろう。……マジかよ!? せっかくゲーム業界に入ったってのにいきなり無職か……。

はぁーと溜息をつく。

まあ、仕方ない。

幸い言葉は通じるし何とかなるかな?

取り合えず屋敷の主人である人に会いに行くとするかね……。


***

俺は屋敷内を歩いていた。

そして、目的の場所へと辿り着く。

扉をノックしてから開けると中に入る。

《あら? もう起きられたのですか?》

銀髪の女性……セレナが話しかけてきた。

俺は挨拶をする。

《はい、お陰さまで。助けて頂いてありがとうございます。ところで一つ質問があるのでけどいいですか?》

《えぇ、構いませんが……》

《俺が着ていた服はどこにありますか?》

《それでしたら洗濯をして干していますが……》

《そうですか……。あの、出来れば着替えたいのですが……》

セレナは微笑むと奥の部屋へと向かった。

……しばらくして彼女は戻ってくると俺に手渡した。

《こちらが貴方様のお召し物です。それとこれを……》

《これは……》

手渡されたものは黒いマントだった。

《その格好では目立ちますので……よろしかったら使って下さい》

《ありがとうございます。助かります。ところでこの屋敷の主人はどちらでしょうか? 会わせて貰えないでしょうか?》

《旦那様は多忙の身ですので会うのは難しいと思いますよ?》

《それでも構わないのでお願いします》

《う~ん……わかりました。聞いてみましょう》

《本当ですか!?》

《はい、ですから少し待っていてください》

そう言うと彼女は部屋から出て行った。

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