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そんなこんなで、妻帯者の冒険者になりました。
なんといいますか、夫婦と言うよりは、付き合い始めたばかりの学生さんみたいな感じ。
もっとも、女の子とお付き合いしたことなんて、今まで無かったわけで。
つまり、エルミナ様が信頼してくれるほど、何も出来なくなる、僕。
冒険者としても、頑張ってます。
魔物を狩ったり、悪漢を討伐したり、
ではなくて、
薬草を採取したり、お使いの配達をしたり、
身の丈にあった方向で、です。
住まいは、ツァイシャ女王様が治める王国の王都、の端っこ。
城下町の中心からは結構遠い、広い敷地内にあるモノカさんたちの本拠地に、
間借りさせてもらっております。
この国での暮らしに慣れるまでの間の同居、だったはずなのですが、
エルミナ様がモノカさんのお仲間さんたちとすっかり仲良しになっちゃいまして。
モノカさんのパーティーメンバーが五人、
モノカさん、ノルシェさん、アイネさん、シジミさん、マクラちゃん。
同じ敷地内の一軒家に住んでいるミスキさんのチームが四人、
ミスキさん、リベリカさん、フルミネさん、アルマーヤさん。
モノカさんと同居しているお医者様のクロイ先生とメイドのササエさん。
先輩召喚者にしてお店のオーナーのネルコさん。
総勢12人とエルミナ様とシスカさん、計14名が全員女性。
っていうか、いずれ劣らぬ見目麗しい乙女ばかりなのでして、
男が僕ひとりであることの苦労と言ったら……
そんなこんなで、女王様に泣きついちゃいました。