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第1話『お主もワルよのう……』

 もうすっかりバレているが、私は自他共に認める『食いしんぼ』だ! 注:『坊』では無い ←ささやかな抵抗(謎)


 私は、職員の皆様から、戴き物をする事が多い。 ……その方《かた》が幸せな気持ちになる位《くらい》に嬉しそうな顔をするんだそうな。(因みに、患者様からは物を頂戴してはならない規則になっている)


 先日は、美味しそうな『とろけるプリン』を、病棟クラークの『江藤』さんから戴いた。 


 プリンの上に生クリームが載っている、それはそれは美味しそうなプリンだ! 母が良く買ってくる3個セットのプリンとは、申し訳無いが『格』が違う!


「ありがとうございます! 後でゆっくり戴きま〜す!」とお礼を言うと、江藤さんが「このプリン、1個しか無いのよ。 遥《はるか》さんの分だけだから、他の人には内緒よ!」と言って、ワザと『時代劇の悪代官に袖の下を渡す商人』のように「クククッ」っと笑った。


 私もつられて『お主もワルよのう……』的に「クククッ」っと笑い、その後二人で吹き出し笑いをした。


 ……そのプリンには『はるかのです!』……と付箋を貼って、病棟の冷蔵庫で冷やして貰っていた。



 そのプリンが、この後《あと》、私が一生忘れる事の出来ない、大! 大! 大事件に発展してしまうのだった!

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