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その恨み、買います  作者: 夕刻
プロローグ
2/15

今日は今日の雨が降る

アメリカバク。



「ようこそようこそぉ。まぁ、座って」


俺は言われるがままに椅子に座った。

うーん、それにしても不思議な少女だ。掴み所がないというか……定まらないというか。大人びているようで子供っぽい。神秘的で俗世的。


「貴方は何の用?誰かが憎いの?それとも貴方を憎い人がいるの?」


おぉだいぶ直球に聞いてくるね、この子。しかし、そんなことをいきなり聞かれても困る。

俺は別に誰かに恨まれることなんかしてないはずだ。俺も別に誰かを恨んじゃいない。


「いや別に」


まぁ、こう答えるしかないな。

少女は俺の答えを聞くとにっこり笑った。


「何もない、なんてあるかしら?この世は恨み辛みでできてるわ。部下は上司を恨み、上司は部下を恨む。友達同士で憎しみ合い、恋人には疑心を。どんなに小さくてもいいの。貴方のこと、聞きたいな」


なんか不気味だな。見た目と内容が違いすぎる。深いようで浅い言葉。


「あのね。話すわけないだろ?そういうのは思っていても言葉にはしないものなの」


「あらあらあら。まぁ、いいや……」


少女は立ち上がった。そして、戸棚から何かを取り出す。よく見えなかったが小瓶のようなものに見える。


「少し素直になるべきね。いやまぁ、いいのいいのぉ。貴方はそこにいれば」


と、少女は言うがいや、そもそも自力で椅子から立てない…体が石にでもなったようだ。


「おい…これは一体……」


「ま、多少はね?っと!」


少女は小瓶の蓋を開けて中身を床にこぼした。液体……水銀のような液状の物体が床に広がる。

そしてそれは意志を持つかのように波うち、形を変え、俺の眼前に迫った。




マレーバクのほうがよく動物園にいるね。

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