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第八十八話 準備運動


 俺はオッドーネとマビリアが目に入った砂をとっているうちに二人をまくことができた。俺はコボルトのかなりの範囲に他の人たちがいないのをで誰にも見られていないを魔法探査で確認して準備を整えた。


 今回は俺の手加減の調節なので、相手の攻撃は受けずに一方的に倒すため俺は水属性のミストで水の霧を密集しているゴブリンたちを中心に発生させ視界を悪くした。


 地下訓練施設以外では一年ぶりの剣だけど、ちょっと加減して振るえば大丈夫かな。地下訓練室だとなぜか、最近普通に振っているだけでも剣の余波で壁など回りが切れたり消えた、しているが、その余波が他の分身たちに当たっても痛くも痒くもなく被害が出ないので気にせず素振りしていたが、たぶんコボルト程度だとその余波だけで倒れてしまうのではないのか一回試し切りしてみるか。


 俺は水属性のミストによって発生した霧により視界が悪くなり、混乱しているコボルト達に剣を抜いて近付いて振り下ろしてまず1匹目を切ってみると、切られたコボルトは俺の剣の余波でその場から跡形もなく消えてなくなった。


 やばいな。普通に剣を振っただけでコボルトにはこの威力か次は威力を抑えてやってみようか。俺は今度、優しく切ってみたが結果は同じく2匹目のコボルトも剣圧だけで消え去った。まずいな。このままだと、剣で戦えなくなってしまう俺はさらに全身の力を抜いてコボルトを切り裂いてみるとようやく普通に切れた。もうこれで十分だろう。


 逆に剣で戦うのは神経を使ってやりにくいな。できれば手加減したくないが頑張るか。


 次は弓を訓練するためにすぐに剣を背中につけてある鞘にしまい、背中にある弓を左手に持って右の腰にある巾着袋に手を突っ込み、矢を取り出し弓が折れないように細心の注意をして弾いて放った。


 矢はコボルトの頭に命中して頭は消し飛んでコボルトはその場に倒れた。そのまま次のコボルトの胴体を狙うとコボルトの胴体に大きな風穴を開けて一発の矢で倒れた。


 もうちょっと威力を落としてみるかさらにコボルトの胴体に当てるが、手加減した矢一本じゃ倒れなかったので1本ずつ矢を胴体に当て続けて数十本でようやく倒れた。


 弱すぎたな。一応頭も狙ってみるか、今度はコボルトの頭を狙って当ててみると一発で倒れた。

威力が弱くても弱点に当てれば一発で倒れるみたいだな。


 手加減するなら弓のほうがやりやすいな。弓なら全身の力を抜かなくてもちょっと手加減することだけで倒せるから今回は弓を多様していこうか。弓でも一応近接攻撃もできるから、エリザ姉にも怒られずに済むだろう。


 俺は残るコボルトたちを矢を3本ずつ撃って速攻で倒して、矢を回収してオッドーネとマビリアの元に戻っていった。


「レイル様どこに行っていったんですか?」


「トイレに」


「そうですか、ですがちゃんと次からは行く前に断ってから行ってきてくださいね」


 今回も多めに見てくれるようだな。しかも、俺の魔法で目に砂を入れられたことには気づいていないようだな。気づかれてもこの二人とか家に仕えている人たちは文句は言わないから少し注意される程度だけどね。


 とりあえず弓でモンスターでも倒していこうか。


 俺はコボルトとゴブリンを探査魔法で見つけていったのですぐにたくさんのモンスターを弓で射て倒していった。短時間でたくさんの敵で弓を試せたので1時間くらいで俺のウォーミングアップを終らせた。


 もう準備運動はこれくらいでいいか。でも、さっきから俺がそのままモンスターを見つけて弓ですぐに倒しているので、オッドーネとマビリアにモンスターが1匹も行ってないので二人の準備運動のために敵を漏らしつつ戦っていくか。


 オッドーネとマビリアも何匹か倒したので、もうやることもないし、集合場所に戻るか。


「もう戻ろうか」


「はい、わかりました」


 二人は俺の判断に任せたのか何も意見も言わずに俺の指示に従うだけだった。命令されているから仕方ないか。


 俺はオッドーネとマビリアを引き連れて入口の休憩場所まで戻っていった。休憩場所に戻ると数名の冒険者がいろいろと確認したり休憩していた。俺は剣を枕代わりにして、そのまま座って地面に寝転がって何もないダンジョンの天井を見上げてのんきに休んだ。


「オッドーネもマビリアも座れば」


「いえ、マビリアは座って、私が警戒しておくから」


「はい、わかりました」


 やっぱり同時には座らないか。隊長とかに命令されているときは訓練がしっかりと行き届いているせいで、隊長の命令がないときは隙が無いように護衛対象を守るようにしているみたいだからな。


 たぶん今回はカエターニの命令がない限り、警戒態勢は解かないのだろうから、カエターニが戻ってくるまで頑張ってもらおうか。


 しばらくボーっとしていると、準備運動を終えたペルナ姉が戻ってきた。


「レイルもう戻っていたの」


「うん、準備運動は終わったよ。ペルナ姉はどう」


 ペルナ姉は寝ている俺の隣に腰を下ろして、話しかけてきた。俺は起き上がりペルナ姉の話を聞く体制になった。


「私も終わったよ。ところで何していたの?」


「何もしてないけど」


「そう、私は疲れたから寝るね」


「うん、お休み」


 朝からの移動とかで疲れたのかペルナ姉は俺の隣で同じように剣を枕に眠った。疲れていたようには見えなかったけどな。ずっと今まで今もだけどちょっと笑顔で、疲れているように見えないけど、ペルナ姉は辛いことは顔には見せない人なのかな。


 今後笑顔で元気そうでもペルナ姉は気を付けて、見ておかないとな。でも、ペルナ姉の表情はわからないから体の動きをしっかりとみて、状態を見ていこう。


 ちょっと経つとペルナ姉から寝息が聞こえてきた。


「すー」


 ほんとに疲れていたのか。そっとしておくか。これからエリザ姉とダンジョンに潜るからな体力は早めに回復したほうがいい。何が起こるかわからないからな。


 しかし、思ったよりペルナ姉が戻ってくるのが早かったな。一番最初に戻ってくるのは一番要領のいいペルナ姉なのだが、予想よりも意外と早かった。ペルナ姉も成長しているということだろう。


 次に来るのはロベルト兄だろう。ロベルト兄は慎重な性格のため戦う前にどう動いたらいいのか確認するから、戦闘は魔法放って一瞬で終わるけどペルナ姉より少し時間が借るからな。


 噂をしているとロベルト兄が来た。


「疲れたー」


「お疲れ」


「レイル、僕も寝るよ」


「お休み」


 ロベルト兄も俺の隣に座りそのまま横になって寝ていった。まぁロベルト兄は大体こんな感じだろう。ロベルト兄はペルナ姉とは正反対で疲れを隠さないで行動と表情に出ているからすぐにわかるな。ロベルト兄もこの後のことを考えて早く体力を回復したいのだろう。


 明日はエリザ姉と一緒に行動するからそれについていける体力が必要だから、ペルナ姉よりロベルト兄のほうが大変だろうからな。


 エリザ姉は多分半日後くらいに戻ってくるだろうし、ペルナ姉とロベルト兄みたいにすぐ寝なくてもいいほど元気だろうな体力は底なしだからな。明日は大変そうだ。


 俺は周りを見てみた。


 なんかすごいな。これだけの騎士がいると俺たちが厳重に守られているみたいになっているな。


 だけど実際は見張り役は交代で一人だけで、他のみんなは何かしらの話をしているから、見た目ほどの厳重さはないのが面白いけどね。


 やることがないな。暇になったな。俺もエリザ姉の俺ごと切り裂く攻撃に対応するために精神統一して、集中力でも高めておこう。俺は目をつぶり、瞑想した。


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