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第七十一話 レイア驚き


 素振りが終わりとうとう運命の模擬戦の時間がやってきた。


 ワクワクしてきたな。もし、今日エリザ姉が誘ってこなかったら、俺から挑発して誘わせるか。どうやらその心配はなさそうだな。


 エリザ姉が素振り終了後、すぐにこちらに向かって並々ならぬ気迫を纏って歩いてきた。


 今回はすごく本気だな。これは手加減はしたくはなかったが、今回は我慢しないと。せっかくいい作戦を思いついたんだから。まず、その前にうまく立ち回らないとな。


「レイル、一週間がたったわよ。私と模擬戦をしなさい」


「いいよ」


 エリザ姉は俺に木剣の切っ先を俺に向けながら言ってきた。俺はすぐにエリザ姉のほうを向いて木剣を前に構え、前傾姿勢になった。エリザ姉に襲い掛かる体制になり模擬戦の開始を待った。


 さて、今回はこちらがエリザ姉を圧倒している感じにしないいけないので今回は俺から攻めさせてもらおうかな。当然、エリザ姉にも視認できる速度で移動するけどね。


 そして10分間の模擬戦が開始された。俺は開始直後にエリザ姉に近付くと、エリザ姉も開始直後に近付いてきた。俺は木剣で受け止めることになる前に先にエリザ姉の木剣に当てる。


「くっ」


 エリザ姉は俺の木剣を受け止めて軽く声を漏らした。


 エリザ姉、前回戦った時よりも早くなっているな。いい成長速度だ。年下の俺に負けて相当悔しかったのだろう。


 俺は今回は誰にも見られずに、エリザ姉に俺が優勢だということを伝えたいので、エリザ姉が俺の木剣を受け止めたときに重くして、エリザ姉にプレッシャーをかければ俺が優勢だとだ誰にも気づかれずに思いこませることができるだろう。


 先に木剣で当てたのは、こちらがエリザ姉の木剣を受け止めているのに力が加わると不自然だからな。勘のいいエリザ姉なら何かしら感づいてしまうかもしれないからな。


 エリザ姉は苦しい顔をしながら俺の木剣を受け止めていたが、耐えきれなくなったのかエリザ姉は年に似合わず巧みに受け流し、反撃してきたが俺はその反撃する前に、先に木剣を木剣に当ててエリザ姉の反撃を黙らせた。


 また力をかけて圧力をかけていく周りから見たら地味な鍔迫り合いをしているように見えるが、エリザ姉はかなりピンチになっている。


「くぅー」


 エリザ姉はまたも声を上げて、頑張って耐えているが、このままだと分が悪いと思ったのだろうエリザ姉は後退して距離をとった。


 戦略を変えてきたみたいだな。いい判断だ。これも天性の剣士としての感が働かせたものだろう。たぶんエリザ姉は俺の木剣を受けたくないだろうから速度を生かしたヒット&アウェイか、受け流して反撃を狙うかしてくるだろう。


 エリザ姉の性格からして、守るということはそんなに好んでいないから速度重視のヒット&アウェイできそうだな。ならば、金剛堅気に似た通常の状態で使用できる防御技術、全堅を使うか。この技は全身の筋肉を引き締めて、自分の体を鋼鉄のように固くして体を守れるようにした技で、これをさらに今回は応用して木剣で受け止める態勢の状態で今回は使用する。


 この状態の俺の木剣に木剣で一定以下の弱い力や生半可な力で打ち込むと、打ち込んだ人の手と腕と肩にダメージを負うことになる。これで俺はさらにエリザ姉に圧力をかけることにした。


 そんな状態になっていることとは知らずにヒット&アウェイの威力のない速さ重視の木剣を振るってきた。俺はそれを木剣に当てた。


「イッターイ、ふぅーふぅー」


 エリザ姉は涙目になりながら痛くなった両手を片方ずつ、ぶらぶらさせたり息を吹きかけて痛みをとっていた。


 痛いのにそれでも木剣を手放さないとはなかなか根性があるな。そろそろ、イーベルと組んで模擬戦をしているレイヤの近くに誘導していくかな。


 レイアに近いし、ここらへんでいいかな。


 俺はエリザ姉を誘導しながら、作戦を決行することにした。


「僕ね、レイアに剣を教えてもらっていたんだよ」


 俺は小声でエリザ姉に聞こえるように言った。エリザ姉は戦いながら顔の反応が見えなかったが、俺が言ったときに耳をピクッと動かしたこの話は耳には入っているようだ。


 よし、ちゃんと耳には入っているようだな。


「えっ、私?」


 レイアは突然、名前を言われたことに驚いている。


 ついでに、レイアにも聞こえたようだな。レイアの近くにエリザ姉を誘導したことは正解だったようだな。やはり、小声でも自分のことだと不思議と耳に入ってくる現象はどうやらレイアにも起こるみたいだな。たぶん大体の内容は薄っすらと入ったのだろう。


「どうしたのレイア?」


 自分のことではないイーベルには聞こえていないので、いきなり、驚いたレイアを体調が悪いのかと思ったイーベルが心配になってレイアに声をかけていた。


「いえ、なんでもありません」


 レイアは自分の名前が呼ばれて、何か言われたような気がしたようなと疑問を頭に浮かべて悩んでいた。


 うん、いい傾向だ。意識では覚えているみたいだ。俺が後でさっきの薄っすらレイアが聞いたことをレイアに言うと確か言っていたようなと、思い出すいい状態になっているな。


 イーベルは興味をなくしてすぐに木剣を構えて直して戦闘態勢に入った。


「そう」


 どうやって負けようかな。ちょっと優勢すぎたせいで、負け方が思いつかないな。俺が地面の小さな凹凸に足を取られて、俺がわざとやられようかな。その場合だとエリザ姉だと再戦を言ってきそうだから、定番の大きな隙を作って、そこに当てさせることにしようか。


 俺は重い攻撃をしたときに、木剣を入れやすいようにエリザ姉でも見極めるのが際どい攻撃の隙をたくさん作った。


 これで、攻撃してくれるだろう。


「ここ」


 エリザ姉は隙を見つけたのか声を出しながら、木剣を振って俺に木剣を入れてくれた。


「負けちゃった。強くなったねエリザ姉」


「やった、やっとレイルに勝てた!」


 俺は両手で負けたアピールをして、エリザ姉に勝ちをさらに実感させる演出をした。エリザ姉は全身に入れていた力を抜いて小さい声ながらもやっと勝てたと、喜びを心の中から噛みしめていた。


 相当俺に負けたことが悔しかったようだな。まぁ、俺もうれしいんだけどね。これでようやくレイアを懲らしめることができる。


「エリザ姉、これで満足していちゃだめだよ。僕に剣を教えたのはレイアなんだよ。次はレイアを倒さないと」


 俺はレイアに聞こえるようにレイアの近くに行って棒読みで、レイアにもしっかりと聞かせてエリザ姉に言う。


 エリザ姉のことだこういうことを言えば、すべての興味をレイアに向けてくれるだろう。


「レイル様なんてこと言うんですか。私は教えてませんよ」


 俺の意図を察したレイアは、すかさずエリザ姉の近くに来て、俺に剣を教えたことを否定したがもう遅かったようだ。エリザ姉のターゲットは俺に剣を教えたと思い込まされている。レイアその瞳に捉えていた。


「ねぇ、レイア次模擬戦して」


「あっ、はい」


 レイアは断ることもできずにエリザ姉の餌食になった。レイアは騎士なので7歳くらいの子供に負けることは許されないので、もし負けた場合はマリー母さんからきついお仕置きが待っているからな。これでレイアは、エリザ姉に負けるまで何度も挑み続けられるというデスロールが始まるな。


 レイアは袖を引っ張られながら連れていかれた。


「ふふふっ」


「ふっ(ガンバッテネ)」


 イーベルは笑いをこらえながらお腹を抑えていた。俺はレイアを見ながら、むかつく顔を見せながら鼻で笑い、棒読みのかたことを視線で伝えながら見送った。


「(あっ、レイル様なんてことを言ってしまったんですか。まさか、レイル様わざと負けましたね)」


 レイアは俺を見ながら長い文章を一瞬で送ってきたが俺はあえてスルーした。一週間前調子に乗った罰だ。


「相手いなくなったから、リヴィアやろう」


 俺は他の騎士と組んでいたリヴィアを組手に誘って、レイアとは逆方向に行って模擬戦をした。



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