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第五十三話 休憩中

 俺はまずヘレナの武器の手入れを見てみた。ヘレナはさっき使っていたお気に入りの剣と盾の状態を見ている。盾は軽く布で埃ら土などをふき取り手入れを終わらせ剣の剣身を見て県がどんな具合なのかを確認して、果物ナイフみたいな形の下小型のやすりで優しくちょっとだけ手入れをして自分の武器を鞘にしまってアイテムボックスにしまった。ヘレナはしっかりと武器を大切にする人か、しない人もいるみたいだからな俺みたいに。


 次はリアナの手入れを見てみるが師匠の真似をしていたのでアンニカのを見ることにした。アンニカは先ほど使っていた木の杖を取り出して、木の杖の状態を確認して取り出して魔素を流して何かを確認している。魔法の杖の手入れの仕方って見たことないんだよな後でアンニカに聞いてみるか。


「交代の見張り役を決めたいのだが」


 たぶんみんな寝るのだろう俺は寝なくても大丈夫だから暇になるな。暇だし特にやることないから葉っぱを浮かせながら見張り役でもやるか。


「僕がやります」


「じゃ、私とレイルが前半で、後半はリアナとアンニカのいつもの通りにしよう」


 あぁ、ヘレナもみんなも交代でやるのか。俺1人でもいいのだが、俺1人だけじゃ不安だと思ったのだろう。それは仕方ないよね。さっきパーティーに一時的に入れてもらっている存在だからね。信用はできないだろう。たぶん、いつもはヘレナが1人とリアナ、アンニカの2人で見張っているのだろう。ヘレナがこの中で一番強いからな。


 今回はヘレナが前半だろうね当然、リアナとアンニカはゴブリンに大量に襲われたときに下の階で少し休憩したとはいえ、ここまでほとんど休憩なしで無理していそうだからな。


「はい」


「わかりました」


「リアナさんこれ持ってください」


「はい」


 リアナとアンニカは大きな布2枚と鉄の棒2本と紐をアンニカのアイテムボックスから取り出して3、4人くらいは入れる三角テントをリアナとアンニカが二人で力を合わせて慣れた手つきで準備した。


「先に失礼します」


「師匠お休み」


「師匠と呼ぶな」


「はーい」


 その中にまずリアナとアンニカが寝て休むために入っていった。俺は見張り役といっても、ヘレナと一緒にテントの前で座っているだけになるのだけどね。


 俺は暇になったので、ここに来る道中にアンニカからもらった葉っぱを取り出して魔素の操作の練習をする前にヘレナに聞きたいことがあったので聞くことにした。


「ヘレナさんってアンニカさんと同じで、ハーフエルフなんですか?」


「そうだが、それがどうしたんだ?」


「うん、それでアンニカさんにも聞いたんだけど、ハーフエルフって個体差があるのですよね? それでヘレナさんはどんな能力が高いのか低いのか興味を持ったので聞いてもいいですか?」


 ちょっと、失礼な物言いだがヘレナならこれくらいどうとも思わないだろう。


「あぁ、いいぞ。たしか私は身体能力が普通の人間よりも高かくて、ハーフエルフは普通は魔法が得意で属性が多いいらしいが、私の場合は魔法の属性が水と風属性しかなかったな」


 ということは聴覚、嗅覚などの五感もエルフ並みに高いということか。魔法適性が少ないのは珍しいのか。それでもヘレナは魔法的性の属性が水属性と貴族性がないだけで魔力、魔量、魔素コントロールはエルフ並みにあるということだな。

 しかし、これだけ身体能力が高いのに耳は普通の人間と同じなんだな。尖った長い耳のほうが珍しいのかな。たぶんアンニカと同じで親の耳が長くないのかな?聞いてみるか。


「ヘレナさんのご両親のどちらがエルフなんですか」


「父がエルフだな」


 今回はアンニカさんとは逆の父親か。


「ヘレナさんのお父さんの耳は長いのですか?」


「本に書かれているようには長くないな」


 やっぱり長くないのか残念だな。 


「ヘレナさんのお父さんに機会があったら会ってみたいな」


「今度機会があったら合わせてあげようか?」


「本当ですか、ありがとうございます」


 ヘレナは俺が喜んでいるのを見て少し笑った。聞きたいことも聞き終わったし、そろそろ魔素操作の練習でもしようかな。


 俺は腰にある袋から葉っぱを取り出して、自分の指の近くにおいて微弱の摩素を葉っぱが壊れないように纏わせると葉っぱが強化された。俺はそのまま持ち上げようとしたが持ち上がらなかった。


 感覚がわからないな。この持ち上げる感覚さえわかればあとは意外とすぐにできそうだと思うからな。


「何をしているんだ?」


「葉っぱで魔素の操作の練習をしているんですよ。ヘレナさんはできるんですよね」


「あぁ、できるぞ。ほら」


 ヘレナは俺が地面に置いた葉っぱに人差し指を向けて葉っぱを自分の指の上で操った。アンニカよりも早いな。ヘレナは使える属性が少ないだけで魔法はだいぶ得意なようだ。


 最初にあった時の戦闘で使用した風属性のウインドブレードは魔法にムラがなくかなり魔法がきれいだった。俺は一応魔法は放てるが長距離に放つとすぐに標的につく前に消えちゃうし、今では気を飛ばせる距離と同じくらいになって追いついてしまっている。


 あとは魔法にムラがあるのか、どの魔法でも力を入れなくても指一本で消せるときや中級以上の魔法になってくると魔法が発動しないときや魔法が手元で爆発するときがあるし、他にも一直線にしか飛ばせないとかいろいろあって見切られたら使い物にならなくなってしまうからな。早くコントロールを上達しないと、初級魔法とか中級魔法くらいしか使えない。それを思うとやはりヘレナとアンニカはすごいな。


「すごいですね」


「そうか」


 ヘレナは当たり前だがという顔で答えた。ヘレナはそうだろうなさっき聞いたとき練習してないって聞いていたし、アンニカもそんなこと言っていたからな。


 それから俺らが見張りを初めて6時間がたった。


 結構長かったな。ようやくリアナとアンニカの二人が起きてきた。そうとう疲れていたのだろうな。それを考えると早いくらいかな。


 俺はリアナとアンニカが起きてくるまでの6時間、葉っぱに向かって訓練をしていたが一度も動かすことはできなかった。


「師匠お疲れ様です。見張り役、交代しますね」


「あぁ」


「レイルさんも寝てくださいね」


「レイル行こうか」


 俺はヘレナの後ろについていきテントに入っていった。


 また暇になりそうだな次は何をして暇を潰そうか。寝るつもりはほとんどないな。分身が1匹常に寝ている奴がいて感覚共有しているからな。眠いという感覚になったことはこの世界に来て、生まれて分身を出した時から一度もないからいつでも目がスッキリしている状態を保っている。

 眠気がないからな。寝ようと思えば強引な方法で眠れる魔法があるけど、安全な場所で使用しないと不安だからな。


「レイル大丈夫か?」


「うん、大丈夫ですよ」


「そうか」


 俺たちはテントの中に入りヘレナは入ってすぐに鎧を脱いでゆったりと休憩できる服装になって横になった。俺もローブを脱いでヘレナの隣に寝そべった。


「レイルはどうしてこのダンジョンに入ってきたんだ?」



「レベル上げのために来ていたんだけど、ちょっと迷子になってね」


「そうなのか」


「ヘレナさん疲れているでしょう。早く寝たほうがいいと思うよ」


「あぁ、わかった」


「目を瞑ってみて」


 話が長くなりそうだったので俺はヘレナさんに目を瞑ってと言って目を瞑らせた。俺は気を使い俺に流れる血液の音を少し大きくした。そして、ヘレナさんの目に手を置いてその音を聞かせると数十秒後ヘレナさんぐっすり眠ってしまった。


 まぁ、こういう音っていうのは多くの人は聞くと自然とリラックスできるから、眠りやすくすることができるみたいと俺は考えているのでヘレナを寝させるために使った。今、ヘレナは疲れているからさらに効果は絶大だろう。


「すぅー」


 ヘレナは寝息を立てて寝ている。俺はヘレナに風邪を引かないようにローブをかけて、葉っぱを取り出してさっきの練習の続きを初めた。

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