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第四十二話 ラードゥガゴーレム


「これで終わりだ。アシミレーション」


周りのゴーレムたちが空中に浮かびアニェーゼを中心に集まりながら、属性ごとの色に発光し光球に変わり合体して虹色に輝く球体になっている。球体は次第に大きくなってきた。


 ゴーレムが合体していき、虹色に輝く球体は3mくらい大きくなる。そこから大きくなるのは止まったが虹色がさらに濃く輝きを増していく。


 きれいだな。


「こい、ラードゥガゴーレム」


 アニェーゼの声とともに、虹色の球体が縦の伸び虹色の柱になる。その柱から元のゴーレムより二回り大きい手と足が生え身長6mの今日一番でかいゴーレムが現れた。


「これが、我の本気だ」


 とうとう本気を出してきたか。まずはラードゥガゴーレムとやらのお手並み拝見と行きますか。


「ファイヤーランス」


「避けるまでもない、そんなちゃちな魔法効かぬわ」


 俺は取りあえず火属性の魔法を放ってみた。俺の放ったファイヤーランスはゴーレムの表面に当たったが何も効果はなかった。俺の魔法は効きそうにないな。


 剣で切ってみるか。俺は高速でラードゥガゴーレムの足元に近づき剣で切る。意外と堅いな。しかもほかのゴーレムと同様に切った後は再生してすぐにくっついてしまった。


 ちょっと再生能力も、普通のゴーレムよりも少し早いな。だいたいの強度と再生スピードはわかったし、次は敵の攻撃を見てみますか。


 俺は距離をとり、早くなんかしてこないかなと思いながら大したダメージにならない魔法を当て続ける。


 すると、ようやくラードゥガゴーレムが動き始めた。


 ラードゥガゴーレムが俺に向かってパンチしてきた。俺はそのパンチを躱す。


 今回は他のゴーレムと違って、パンチの速度が結構早いな。


 俺の逃げた先には影ができ始め上を見てみると大きな足が俺を踏みけようと待機していた。次の瞬間パンチよりも、ものすごい速さで足を振り下ろしてきた。俺はそれを躱してラードゥガゴーレムの後ろに回り込みそのまま背中を走って頭の上に立つ。


「この程度かな」


 ちょっと挑発してみた。


「ラードゥガゴーレムはまだまだこの程度じゃない」


 ラードゥガゴーレムの頭の上にいる俺を捕まえようとしたので、俺は上に飛んで空中へ逃げる。


「くらえ」

 

 おっ、新しい技だ。

 

 俺はどんな技なのかラードゥガゴーレムを凝視して何をするのかを確認してみた。


 ラードゥガゴーレムの体の肩と頭部と両膝から背中、数千のいろんな属性、系統の魔法が上空から視界を埋め尽くすほど大量の魔法が飛んできた。


 これは避けきれないな。シールド系の魔法を展開しながら魔法をそらして躱すかな。

 

 俺は火属性の魔法ファイヤーシールドを左手に発動させて、避けきれない魔法をファイヤーシールドで防ぎながらラードゥガゴーレムの後ろに回ったり正面に行ったりを繰り返して、その大量の魔法をラードゥガゴーレムに当て魔法を消滅させながら減らして移動していく。


 切りがないな。ずっと魔法が出て続けているし、俺も戦闘しながら魔法を回復しているからシールドも切れないから俺の体力もまだ全然減っていない。魔法が出てる場所をつぶしてもどうせ再生するだろうからこのまま避け続けても終わらないな。


 どうしようかな。すべての攻撃を受けて全然効かないアピールをすれば、攻撃を変えてくれるかな。たぶんこの程度の攻撃ならシールドがなくても効かないけど見た目が悪いからシールドは張っておくか。


 俺はラードゥガゴーレムの真正面に跳気で飛び全ての攻撃をファイヤーシールドを張りわざと受けてみる。


 俺は全ての攻撃をファイヤーシールドで防ぎたまに貫通されながらも、どうだ全てこのファイヤーシールドで防ぎ切ったぞという顔で俺はラードゥガゴーレムのお腹にいるアニェーゼに向けてそんな顔をしてみると少しイラついたみたいだ。


 アニェーゼは静かになり今まで撃ってきていた攻撃がピタリと止んだ。その代りラードゥガゴーレムが少し輝き始めていた。力を溜めているようだ。


「ガキが、調子に乗るなラードゥガボール」


 なんだラードゥガボール?聞いたことのない属性の魔法だな。


 ラードゥガゴーレムが体と同じ色の虹色の丸い球を自分の体の近くに浮かび、その虹色に輝く球体を俺めがけて飛ばしてきた。


 さっきよりも数が少なくて見ていてイライラしないな。スピードはさっきと比べ物にならないほど速いけど、さっきの魔法の量以下だから見やすいな。


 それにしても虹色に輝いていてきれいだな。この空間がうす暗くてさらに輝いているな。俄然アニェーゼをテイムしたくなったな。


 そんなことを考えながら俺はすべての攻撃を躱す。


「躱したって無駄だ」


 俺がラードゥガゴーレムの躱して次の攻撃を待とうとしたとき、後ろに飛んでいったラードゥガボールが飛んでいく方向を変えてこちらに向かってきた。


「危なっ」


 しまった。これは避けきれない。


 俺は咄嗟に後ろを振り向きファイヤーシールドを展開している左手を翳し、ラードゥガボールを防ぐ


 なにっ、さっきよりも威力がある。


 俺のファイヤーシールドがラードゥガボールの一撃で壊されてしまった。続けざまに俺が躱わしたラードゥガボールが迫ってくる。俺は後ろに下がりながらファイヤーシールドを数枚同時に展開して一枚壊れたら新しいシールドを作り出して壊れたシールドを破棄してを繰り返し、全てのラードゥガボールをファイヤーシールドで防ぎ切った。


「ラードゥガボールでもだめか、しぶといガキめ、こうなればラードゥガ」


 アニェーゼが覚悟を決めたようだ。ラードゥガゴーレムから虹色に輝く大量の触手が体中から生えて来て俺に向かって高速で伸びてきた。俺はラードゥガゴーレムの股の下に行き、躱そうとしたがラードゥガゴーレムから伸びた触手が俺の目の前でさらに枝分かれして俺はすぐにその触手を躱すが躱した先にまた触手が待ち構えていたので、剣で切り裂いて逃げ道を作りその道にダッシュして入る。


 剣で切った触手を見てみると斬られた部分はすぐに伸びて変わらない長さになっていた。


 やばい切っても切ってもきりがない。


 とうとう俺は壁際まで追い詰められてしまった。


 もう逃げ場がないな。仕方ない相手の策略にはまるか。


 俺はもうあきらめて触手に捕まることにした。触手は俺の手と足に巻き付かれて体を空中に持っていかれ無理やりに広げられ大の字にされた。動かせるところは足首と両方の手だけか。


「ふー」


 アニェーゼは溜息を吐くと安心したかのような雰囲気になったので俺は右手に持っている剣を人差し指と中指に剣の柄を挟んで左手の触手に向かって剣を投擲する。


 投擲された剣は左手を拘束している触手を切って、左手が触手から解放され動くようになったので俺は左手で剣を掴み、全ての触手を切って開放しラードゥガゴーレムの中心にいるアニェーゼに向かって剣を投擲して、ラードゥガゴーレムを突き抜けてアニェーゼを貫通していった。


「くっ!?」


 アニェーゼが少し驚いたように言ったがすぐにラードゥガゴーレムを再生させて、殴ってきたので俺は両出でそれをガードして防ぐ。以外とパンチの威力はなかった。


 剣で体を貫通しても気には留めないようだな。


「なに」


 アニェーゼは目を見開きながら生身の俺が両腕だけでガードしたことに驚くが、すぐに触手を生やして俺を再び拘束した。今度は暴れられないように俺の体を触手でぐるぐる巻きにして、完全に動けないようにしたようだ。


「ふははっ、ようやく捕らえたぞ、霊薬などもうどうでもいい、我が最強の一撃で貴様を葬り去ってやる」


 どうやら、俺を捕まえるのは難しいと判断して確実に全力の攻撃で消しに来たな。

 

 おもしろい。


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