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第四十一話 元女王アニェーゼ


 人? いや、モンスターか?


 人の形をした何かが上からゆっくりと降りてきた。


 俺は剣技の構えを解いて、剣を自分の前に持ってきて人型のモンスターの様子を見てみることにした。

「フフフ、まさかこのダンジョンに二人の子供が入ってくるなんてラッキーだったな」


 おっ、しゃべった。しかも、笑いながら登場してきたぞ。随分と機嫌がいいんだな。


 しかし、こいつはいったい何なのだろう。空中から来たこの顔に血の気がなく青ざめている少女は。


「アレッ、もう一人のお嬢ちゃんはどこに行ったのかな」


「誰?」


「我か、我は魔術王国のアニェーゼ。女王だ。この地で殺され蘇った王。それより一緒にいた少女はどこに行ったかしらないか」


知っているが、俺が元の場所に帰してしまったが気づいていないので怒られそうだし何より面倒くさそうだし、そのことは知らないふりをしておこうか。


「知らない」


「そうか。おかしいな」


 なぜだろうと頭をひねって考えている。


「アニェーゼはモンスターなの」


「我はモンスターだ。怖いか?」


 モンスターか、ならテイムできるだろう。


「いや、わくわくしてきたよ」


「そうか。ほぅ、驚いた。たいていの子供は我の顔を見ただけでおび怯えるのに」


 そりゃ子供だから仕方ないだろう。


 このゴーレムってもしかしてモンスターじゃないのかな?聞いてみよう。


「そのゴーレムはもしかしてアニェーゼの?」


「そうだ。我の基本的な岩のゴーレムだが」


 なんだ魔法で作ったゴーレムか、テイムできないな。ゴーレムはモンスターと魔法で作る二種類がいて、魔法はテイムすることはできなしモンスターですらないからな。がっかりだ。


「なんで瞬間移動できるの」


「魔道具、持たせているからね」


「なるほど」


 あぁなるほどね。ゴーレムに瞬間移動の魔道具を持たせて命令して瞬間移動させてたのか。


「少女はあとで探すとして、まずは君からだね」


「何をするの」


「霊薬づくりの素材を君からとるんだよ。そのためにはより多くの子供が必要なんだ。もう慣れたから楽に取り出せるから。無駄な抵抗はしないでね」


 彼女は最後優しく声をかけた。


 なるほど薬づくりのために子供が必要なのか霊薬が何か聞きたいが、そんな時間はなさそうだな。彼女は今にも俺を殺しそうに我慢している見たいだし、こちらもゴーレムの秘密も聞いたし今のターゲットは彼女に決まったから、こちらとしても向かってくるならありがたいな。


 こいつが逃げたら、長年生きてきたいろんな知恵を持っていて面倒くさそうだからな。


 さぁ、戦いますか。


 まずはゴーレムを消し去りますか。


 俺はゴーレムに近づき剣技・浸水を使うこの技は相手に剣の衝撃を浸透させて爆発させて対象を粉々にする技こういう切っても再生するようなモンスターを一撃で仕留めるために作ったが実際効果があるかどうかはわからない。魔法を砕いただけだからね。  


「ふん」


 アニェーゼは空中にに浮かび少し笑い、ゴーレムを魔法で10匹追加してきた。


「いくら、ゴーレムを出そうと無駄だよ」


「上級ならどうだ。ゴーレム」


 今度はさっきよりも強いゴーレムを100体近く出してきたを出してきた。


「無駄だ」


 俺はアニェーゼの背後に近づき胴体を切り裂いた。アニェーゼから赤い血が出て来る。顔に血の気はないのに体内の血は赤色だったんだな。


「なにっ、くっ」


 アニェーゼは俺がここまで来るとは予想もつかなかったのか、驚いたがすぐにウインドボールを使いその風圧の反動で俺と自分を吹き飛ばして俺から距離をとった。


 俺は空中で回転して反動を殺して地面に着地する。


「なかなかやるね」


 俺がアニェーゼをほめて挑発してみる。実際今の風属性のウインドボールの使い方はなかなかおもしろかったからな。いろいろな攻撃パターンをもっと見てみたいな。


「おとなしく死ね。ファイヤーランス」


 アニェーゼは俺に向かって火属性の魔法ファイヤーランスを繰り出してきた。俺はそれを挑発のために、余裕をもって躱す。


「面倒だな」


 ファイヤーランスか。


 次は俺に魔法が躱わされたのでアニェーゼは今度は無詠唱で魔法を放って来た。確実に魔法を当てようとしているな。


 だが俺はそれも余裕を持て躱す。


 俺はアニェーゼをまねて無詠唱でファイヤーランスを放つ。


「無詠唱!? ウォーターシールド」


 ここから無言の魔法の打ち合いが始まった。


 俺は得意なボール系の魔法で、様々な攻撃を高速で飛ばしている。たぶんアニェーゼも自分の撃てる一番速い魔法をいろんな属性に代えて打ってきている。あれはアロー系か。


 なかなかいい反応だな。俺は動き回って躱すのに対して俺が魔法を出す習慣をちゃんと見て相性のいい魔法で相殺している。


「なかなか、やるな小僧だがこれならよけられまい。死ねエクスプロージョン」


 アニェーゼは両手に特大の魔素の濃密なファイヤーボールとウォータボールを宙に浮かせてくっつける。


 これはまずいな。気を使えば、無傷だろうけど今は魔法で戦っているから魔法で対処するか。うまくいってくれよ。行かなかったら痛いからな。


「ファイヤーシールド、サンドシールド、ウォーターシールド、エレキテルシールド」


 俺は壁まで下がり、火、土、水、電属性のシールド系の魔法を壁を接点にして俺を包み込むように展開した。


 まずファイヤーシールドは爆発の魔力をガードして消え、サンドシールドは爆発の衝撃と音をガードして消えウォーターシールドは熱風をガードして蒸発して消え、ライトニングシールドは残りのすべてをガードして残った。


 上々の成果だな。ウォーターシールドも残ると思っていたが予想より威力が大きかったみたいだな。


 しかし、あいつは大丈夫なのだろうか。まさか自爆攻撃をしてくるとは辺りを見回してみると壁が傷つきボロボロになっていた。壊れた壁が落ちてきている。


 危ないな。俺の頭上からも大きな瓦礫がさっきから落ちてきはライトニングシールドに消されている。この爆発でこの程度かダンジョンの壁もなかなかやるな。


 俺はアニェーゼを煙が消える中あいつがどうなっているのか見てみると無傷だった。


「なんで、傷ついてないの」


「くっ、これを食らって耐えるとは当たり前だろ術者はちゃんと魔法を操作していれば自分の攻撃で傷つくようなへまはしない」


 なんかちょっと怒られた気分だ。俺は地下訓練施設では、俺の自爆攻撃はまともに自分も食らっているからな。やはり魔力操作がまだまだ、鍛え方が甘いようだな。


さて、次はどんな攻撃をしてくるのだろう。挑発してみるか


「これで終わり?」


「いいだろう見せてやろう。我が最強のゴーレムたちをゴーレムパラダイス」 


 アニェーゼは空中で数え切れないほどの上級ゴーレムをお作り出した。今度のゴーレムは岩でできたゴーレムの他に火、水、風、光、闇、砂、氷の全属性のゴーレムを出してきた。


 俺は剣技・刺散の連続突きで氷と岩以外のゴーレムを塵に代え、剣技・浸水を使い残りゴーレムを木っ端微塵にした。


 なかなかおもしろかいな全属性のゴーレム今度試してみようか。


 何が狙いなんだろう、今もまだ空中からだんだん強くなりながらゴーレムが大量に降ってきている。もうゴーレムが行き場をなくしてゴーレムがゴーレムの上に乗っている。


「いけゴーレムたち」


 全ゴーレムが一斉に襲い掛かってきた。これで俺を押しつぶすつもりで、この量のゴーレムが襲い掛かってくるのは壮観だ。


 俺はすべてのゴーレムを受け止め、剣技・流転を使う。この技は、オールレンジで体様可能な回転切りですべてを吹き飛ばす。


 ゴーレムたちは宙を舞う。


「やはり、弱点はないか。仕方ない集まれゴーレム」


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