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第三十九話 以外と


 休憩していた場所からすぐに他の冒険者たちが、座って食事をとったり、寝ていたりして休憩していた。ダンジョンの出入り口付近や安全なところでは、冒険者が休んでいることが多いいらしい。


 ここは1階層なので駆け出しの冒険者やアイテムを取りに来る商人たちが休んでいるのだろう。ちょっと強い人とかはすぐに下の階層まで行ってしまうから、ここにいることはほとんどない。


 こういう光景を見ると何だか安心するな。


 休んでいる人たちを見渡してみる。


 んっ、子供もいるのか。


 エリザ姉と同じくらいの少女とその横にくっついている俺と同じ背の女の子の二人がいた。たぶん姉妹だろうか。姉らしい子は隣にいる男の人に話しかけた。


「どうするんですか」


「今日はこの階層でレベル上げをしようか」


 どうやら今後の方針を決めているようだ。たぶん男の人はあの子たちの親戚か何かだろう、身内でパーティを組んでレベル上げをしているみたいだな。


 俺たちはそこの横を堂々と通って1階層のモンスターが出る場所に向かった。


「みんなレイル様を囲むように」


「はい」


 狭い通路の時とは違い、騎士のみんなが俺を中心にして囲むよう展開して守りを固めた。


「レイル様は私の後について来てください」


「うん」


 俺は着替えさせられたときにもらった腰に巻き付けられた小さな剣を見る。


 これで戦わないといけないのか。この剣壊したら怒られるかな。どう見ても俺の身長に作られた特注の剣だよな。どれくらい強いのだろうか。


 これ以外に俺もいろいろと準備してきたのだが、それは抜け出さない限り使う機会がなさそうだな。騎士達には悪いが隙を見て逃げ出すか。


 俺は騎士たちに囲まれながら完全防御で安全に進んで行った。


 守りすぎだと思うのだが1階層だからどうせたいした敵出てこないと思うし、出て来ても逃げにくいし、何より動きにくいからもっと自由に動きたいな。


 そんなことを思いながら目的のモンスターをオッドーネが見つけたのかみんなに目で合図して立ち止まった。


「モンスターがいましたね。あれはゴブリンです。」


「みんなレイル様の援護をしますよ」


「「「はい」」」


 オッドーネたちは俺を護衛しながらゴブリンを殺さない程度に弱らせた。


「それではレイル様戦っていきましょうか」


「う…うん」


 こういう戦い方か、弱らせたモンスターと最初は戦っていくのかな。なんか気が引けるが仕方ない。

 

 俺は剣を抜いて弱って動きの鈍ったゴブリンを剣で突き刺した、弱っていたためか一撃でモンスターを倒してしまった。


「リナルドは先に行ってゴブリンかコボルトを10匹くらい弱らせてきて」


「はい」


 リナルドは先にモンスターを弱らせるために走って先のほうに向かって行った


「レイル様は私たちとゆっくり行きましょうか」


 俺はオッドーネさんたちに守られながら進み途中リナルドが、やったのか弱りかけのゴブリンとコボルトが出てきて俺は先ほどと同じように剣を一突きしただけで倒れてしまった。


 つまらないな。何の面白みもない。


 11匹を倒し終えた。

 

「リナルドもう弱らせなくてもいいよ」


「はい」


「それでは次からは私たちと一緒に戦いましょうか。まずは私が敵の気を引くのでその後ろから切ってください」


 突き刺して倒すのはここまでか、次はみんなと一緒に戦うということかな。


「うんわかった」


 みんながゴブリンを囲み俺から気をそらしてくれている。たぶんこの隙に後ろから攻撃しろということだろう。


 俺は腰の剣を抜きゴブリンに気付かれないように足音を消して背後に近づきゴブリンの右肩から剣で斜めにゴブリンの体を切る。ゴブリンの体は斜めにずれて二つにわかれた。


 うーん、切った感触がなくまるで豆腐を切ったみたいに軽く倒した感覚がなかった。


 他のゴブリンやコボルトも後ろから切りかかり次々と倒していったが、やはり作業みたいなのとモンスターが弱すぎてつまらなかった。


「さすがですねレイル様。少し休憩にしましょうか」


 オッドーネさんは適当なところに座り込み水を取り出して休憩を始めるとほかの騎士たちも呼吸を整えて座った。


 もうそんなに時間がたったのかな。ゴブリンを倒し続けてどれくらいたったのだろうか。倒すのには時間はかからなかったけど見つけ出すのに時間がかかっていたような気がするな。


 なんだかんだ言って俺は集中していたみたいで時間がだいぶたっていたみたいだな。


「朝の練習にでているだけありますね」


「いい太刀筋ですね」


 騎士のみんながほめてくれた。


 まぁこの家に使えている騎士達だからしょうがないけどな。


 暇だな。ちょっとこの階層を俺の自信のない探査魔法と気で探って見るか、探って見るとゴブリンとコボルトなどがいることが分かった。


 んっ、他にも反応がかなり遠いところに何かいた。


 たぶんこの階層に普段はいないだろうゴブリンとコボルトとは違う大きいモンスターの反応だ。レアモンスターかな、このモンスターを利用させてもらいましょうかな。このまま進んで行けばたぶん出会うことになるだろう。こちらの方向に向かってきているみたいだしね。


 先に魔法で道中のゴブリンをすべて倒すか。


 どの魔法で倒そうかな。一応地下訓練で、中級までの魔法はほとんど使えるようになっている。上級はまだ魔素のコントロールがうまくできていないのでまだまだかかりそうだ。


 俺的には目立たない魔法あたりで倒したいな。他の冒険者の剣で切られたように見える風属性魔法のウインドソードで行くか。これならば道中のモンスターが倒されていても他の誰かが剣で倒したのだと勘違いしてくれるだろう。


 俺は魔法探査でモンスターのだいたいの位置を確認した。


「ウインドソード」


 俺は小声で魔法名をつぶやいて、前方にいるすべてのモンスターに向けてウインドソードを発動させた。


「何か言いましたか」


 ばれたか?


 俺が魔法をつぶやくのは遠距離で的確に対象に当てることが、難しいので詠唱でコントロールを少しでも良くしようとするためにしている。不安だからね。


「何にも言ってないよ」


「そうですか」


 大丈夫そうだ、ばれていなかったようだな。


 俺のウインドソードは魔法で確認したモンスターの前方で目の見えない剣状の風が発生し、モンスターたちを貫き荒々しく切り刻んでいった。


 俺は魔法探査で対象にしたすべてのモンスターの反応が消えたすべて倒せたようだ。


 俺の魔法探査にかからない敵がいるかもしれないがこの階層ではまずないな。たぶん。


「レイル様疲れましたか」


「疲れてないよ」


 オッドーネは俺の全身を見てどれくらい疲れているか観察しているようだ。


「ほんとに疲れてないみたいですね。みんなも大丈夫」


「大丈夫です」


休憩も終わりみたいだな。ようやくレアモンスターと戦えるな。


「では行きましょうか」


 オッドーネと俺たちは立ち上がり奥に進むことに進んで行った。


「うーん、全然出てきませんね」


「ゴブリンがほかの冒険者に倒されていますね。剣で倒されたみたいです」


「もっと先に進みましょうか」


 わくわくしてきたな。念のためもういちどを確認してみるか。魔法探査を発動させた。

 

 あれ?だいぶ反応が後ろにある。さっきまで前方にいたのになんでだろう幻術か?幽霊か?よくわからないが今、他の冒険者が3人その地点にいるみたいなのでその冒険者たちに倒されてしまうかもしれないな。


 ちょっと集中してどっちが勝つか確認してみるか。

 

 その3人の冒険者と1匹の反応を随時観察していると冒険者側の2人が1匹をすり抜けたのかこちらのほうに向かってきている。1人はまだ戦っているようだがしばらくたって反応が消えた。冒険者のほうがやられたみたいだな。


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