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元勇者は日常ブレイカー  作者: ライト・ユーテ
第一章 地球への帰還
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今の状況

俺こと黒崎雷斗は異世界で勇者をやってきた経験がある。

だが考えてみてくれ、いなくなっていた人が急に現れて「ひさしぶり!俺、異世界に行って勇者やってきたんだ!」なんて言ってみろ間違いなく病院いきだ。

そして今、俺はそのことでとても憂鬱だ、理由?それは簡単であるそれは―――――


「お兄ちゃん!よかった無事だったんだね!心配したんだよ!」と俺に抱きつく妹のマイ

「雷斗・・・・こんなに大きくなって、本当によかった・・・」と、涙を流しながら俺とマイを抱きしめる母

「お兄ちゃん本当に心配したんだよ!今までどこにいたの?」

―――これである、この質問が俺を憂鬱にさせているのです

なんて答えればいいんだ?「普通に異世界に行ってきました」とでも言うか?いやだめだそれを言っても病院に入院する時間が長くなるだけだ。じゃあ、なぜ戻ってくる前にあらかじめ考えてこなかったのか

それはあれだ、「やっと帰れるんだな・・・」なんて思ってたら言い訳考えるの忘れてたんだよ!!悪いか!?



しかし、ずっとこのまま抱きついた状態ではあるはずがない、今のうちにマイの質問に答えておいたほうが後先なんとか誤魔化せるかもしれない、ガチガチの質問タイムになんてなったらやばい

母と妹からのダブル質問攻撃を受けてしまう、父は俺の記憶上だとマイの小さなときに病死しのでいないはずである、母が再婚していなければの話だが

しかしどうする、・・・そうだ!





「そっか、やっぱり誘拐されてたんだ・・・お兄ちゃんがいなくなって警察に捜索願を出したの、それで近所の人が怪しい車にお兄ちゃんが入るんを見たって人がいたんだよ・・・やっぱりそうだったんだ」

これは半分嘘と半分本当のことである

俺は確かに3人の男に誘拐された

だが、そのあと人気のない山を登ってるところ犯人は焦っていたのかハンドルをあやまって崖におちたのである。

俺?俺はいつ逃げようかずっと考えていたからその時にドアをあけて降りましたよ

で、その後なんか眩しいなと思って目を開けてみたら異世界だったわけですよ、はい

今思ったらとんでもない偶然の重なり合いである、幸か不幸かはわからんが

それからいろいろ質問された

どんな生活をおくってきたか

何を食べてきたか

俺を誘拐した人の中に女性がいたか


・・・・あれ?最後のぜったいいらないよね?あれ?俺のいない3年間の間にマイはブラコンになってしまったのか?いや、・・・・・そういう訳ではないか、3年もいなかったんだから心配しても当然か

―――あれ?やっぱり女性って関係なくね?まぁいいか




「なあ、マイ」

「ん?何お兄ちゃん?」

「いやね、心配してくれたのはとても嬉しいんだけど・・・・そろそろ離れてくれ」

「いや」

「いやでもな?流石に2時間もこの状態だと抱きつかれてるこっちも辛いんだよ?」

「お兄ちゃんなら大丈夫」

「えー」

しかしこまったな、流石に2時間もこの状態だと気がめいるな

別に腰が痛いとか、体力的に疲れたというわけではない、勇者をやってきたんだからこんなことだったら

何時間だろうと何年だろうと大丈夫な自信がある。

俺が心配しているのはマイの方である、時計を見ると丁度8時位を指している

7時半には母さんは仕事があるからと名残惜しそうに帰っていった

あれ?マイは?お前学校じゃないのか?と思うのはそんなにおかしくはないはず

「マイ、お前学校はどうしたんだよこの時間だと遅刻になっちまうぞ」

「大丈夫、お兄ちゃんは知らないかもしれないけど今日はまだ春休み中だよ」

「あーなるほど、そうゆーことか納得したわ」

「あと、1週間後お兄ちゃんも私と同じ学校に通うことになってるから」

「え?」

「私が案内してあげるね!!」

「ちょっとまて、マイは中学3年生だろ?高校1年生になる俺となんで同じ学校なんだ?」

「あ、まだ言ってなかったっけ?私とお兄ちゃんの学校はエスカレーター制だから校舎は少し違うけど同じ学校だよ」

まじか それははじめて知った、そんな学校があったなんて俺のいない間に新しくできた学校なのか?

まあ、別にどうでもいいけど

勉強のほうは向こうでそれなりにやってきたから心配はいらないと思う

問題は一般常識だ、俺の暮らしていた世界では命はすごく軽い だから喧嘩といっても殴る蹴るではなく剣を使ったりする、こっちでやったら間違いなく刑務所行きである

俺も向こうの生活に慣れてしまっているせいでやらかしてしまうかもしれないけど、ま いっか

その時はその時に何とかなるだろ

武器を使わなければいいんだもんな!あと、なるべく目立つようなことしなければ大丈夫だろ



「じゃあお兄ちゃん!また明日ね!」

「おう、まってるよ」

「バイバーイ!!」

―ふぅ 何とかなったか・・・しかし、一週間後か・・・・・

「学校ねぇ・・・何も起こりませんように」


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