恋よ
「告白」
気持ちってものは 言葉にするのが難しい
けれど
言葉にしなければ 誰にも伝わらない
わかっていても 自分という存在は
こんなにも不器用で
こんなにも臆病で
こんなにもバカだから
いつだって胸の奥
人には見えない心って奴のどこかに
隠して見えないようにしていた
本当はいつだって伝えたかった
感じたばかりのこの気持ちを
顔まで熱くなってしまった 一目惚れの瞬間
どうしていいかわからないほど嬉しかった あの時
君の笑顔を吸い込まれるように見つめた あの日
君といた何でもない毎日が宝物だなんて思った
恥ずかしいようで 満ち足りた日々
でも もうやめたんだ
見ているだけ 黙って思うだけの日々なんて
少ししかない 勇気を出して
今 君に伝えてみせる
この『恋心』って気持ちを
「恋?」
『恋』って 何だろうか?
それは辞書を引いたってわからない
実際に恋をする相手もいないし わからない
でも
身近に恋をする人たちを見ていて わかったことは少しだけ
その人のことが他の誰よりも好きで
考えるだけで幸せな気持ちになって
その人と一緒に居ることは 何にも代えがたい宝物で
見ている人が ついついからかってしまいたくなるってことぐらい
いつかは私も 恋を知ることだろう
その恋は
私が見てきた人たち以上に 幸せな恋になればいい
本当に好きになった人とそうなれたら どれだけ幸せなのだろう?
さぁ? 今はわからない
でも
それはきっと 『幸せ』って奴なんだろう
「初恋」
『初恋』とは叶わず 届かず 告げられない
そんな淡く 儚いものらしい
思い返せば 私の初恋もそうだった
学校という幼い自分の 小さな世界の中で
ある少年と少女は友達となり 仲良く遊んでいた
少年は少女を大切に思い
少女もまたそうだった
ずっと こうして楽しい日々が続くと思っていた
しかし
時とは
変化とは
何と 悲しきものだろう
年齢とともに 少年と少女は離れ
お互いをどうとも思わなくなってしまいましたとさ
『当たり前』なのかもしれない
『どこにでもあること』なのかもしれない
でも
そんなありきたりな中にも 形になるようでならなかった思いがあって
その思いはたとえ未熟であったとしても確かにそこに存在し
それは 大人が『恋』と呼ぶものだった
「子猫」
雨の中で声が聞こえた
声をたどって 行き着いた先で
君は泣いていた
傘も差さずに 体を雨に濡らしながら
冷たい世の中を悲しむように
まるで捨てられた子猫のように寂しそうに
君へと伸ばした僕の手を
大きくはない僕の手を 君はとても大切そうに
安心したように その手を取った
君と出逢ったことを言葉ではうまく表現できないけど
運命や奇跡じゃ きっと僕らしくない
あの日の雨は 大切な君に逢わせてくれた
僕にとっての『恵みの雨』
だから僕は 雨が降るたびに思い出す
君と僕が出会ったあの日を
「喜びの連鎖」
高い所にいるあなたは
私が近くに行くだけで 嬉しそうに笑う
私もその笑顔につられて笑っていると
あなたは そっと身を寄せてくる
私はそれが嬉しくて
優しくあなたの髪を撫でる
終わることのない 喜びの連鎖
ちょっとしたやり取りをそう表せるほどに
あなたが好きな自分自身に呆れると同時に
何だか少し嬉しくも思ってしまう
私はあなたのことが こんなにも好きなんだって
再確認することすらも
私にとって 喜びの一欠片なのだから