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我在り

「雨」



子どもの頃は 雨が好きだった

友達と外に出て どろんこになって遊べたし

部屋でやるゲームも 晴れの時よりも特別に感じた

でも いつからだろう?

『雨』の前に『嫌な』とか 『タイミングの悪い』をつけるようになったのは・・・・


それが『人の成長』というのなら

なんて 悲しいことだろう

幼いあの日みたいに

どんな天気だって工夫して遊んだ 『天気を楽しむ』ということを

いつの頃からから 誰もしなくなっていた


思い出してごらんよ

あの頃 当たり前のようにやっていた 天気を楽しむ毎日を

そうしたら

きっと前よりも 雨が好きになる






「人生」



暇な土日は嫌いじゃない

ただ ボーッと過ごす時間は何も考えずに済む


暇な時間も嫌いじゃない

自分の好きなことをやれる


ただ

学校での暇な時間は嫌いだった

嫌でも『自分が独りだ』ということを自覚させられるから

大勢の中 私が独り

その無言が私には『お前なんて必要ない』と言われている気がして

だから私は

そんな現実から逃げるように 何かに集中するようになっていった

時には本に

時には折り鶴に

時にはそこから消えることによって

怖かった 人に必要とされないことが

嫌だった そこから逃げる自分を含めた全てが

認めたくなかった 自分が人の輪に入れない事実を

そして

何度も『死にたい』と願った

それなのに 『鬱』になったのは私じゃなく

誰からも好まれていた 心優しい一人の女の子だった

神さまと呼ばれる存在は こうも皮肉が好きらしい


今でも 嫌なことがあるたびに

心の底で『死』を願う

それなのに神さまは 私を殺してはくれない

『幸せ』と感じるときもあったが

『幸せ』は『夢』や『希望』と同じくらい淡く 儚い

一生続く『幸せ』なんてありはしないというのに 『不幸』は一生 人について回る

不公平だよな? 神様






「作者」



言葉とは 一瞬で心に響くもの

文章とは 一生心に残るもの

でも

言葉は 言える人と言えない人がいて

文章に表すことしかできない人がいる

でも だからこそ私は

誰かの心に残りたい

誰かの思いの隅にいることができるのなら

私は本望だ


どんなカタチでもいい

誰かが私の詩を忘れないでいてくれる

それだけでいい

それだけがいい

書いた私のことなんて知らなくてもいい

ただ

私の作品を ほんの少しでも愛してくれるならそれでいい






「雑音」



『見上げる』ことも

『見下す』ことも

まるで悪いことのように 人は言う

でも それは

その行為は

どちらも人の中にいて ようやく成り立つ

どちらにせよ

人の中にいない者には無縁の行為であり どうだってよいことだ


くだらない

人の中に入れる者たちが

ゴチャゴチャ言う言葉は 一つとして私の心に響かない

「可哀想」?

「寂しいでしょ」?

心にもない 上辺だけのその言葉は

私にとって 雑音以外の何物でもない

好きでこうしてきた

他のやり方を 私は知らないし

人に少し言われて変われるのなら

きっと私は とっくに変わっていた


私は

自分が心を許す一握りの人たちだけが 全てを知っていてくれればそれでいい

この弱さを 脆さを 本音を

私自身はないと思っていた優しさを 楽しさを 素直さを

それでいい

好きな人が私を知っていてくれる 理解者がいてくれる

それ以上の喜びを 私は知らないし

知りたいとも思わない






「記憶喪失」



もし 記憶を失ってしまったら

私には一体 何が残るだろう?


家族

忘れてしまったのに?

友達

忘れちゃったのに?

恩師も 恩人も 親戚も いとこも

記憶を失ってしまったら 人間関係なんて残らない

確かにその人たちは心配してくれるだろう

記憶がなくなったことを悲しんでくれるだろう

でも きっとすぐにいなくなってしまう

だから 本当に私に残るのは

私の作品や 私が集めていた物ばかりだろう

何で集めたのかもわからない 私の大切な物

好きな人のこと ゲームのこと 日によっては二、三行しか書かれていない日記

それから

ここで多くを話した 多くの活動報告やメッセージ


思い出という曖昧なモノを失っても

私が集め 創った物 私が生み出した多くの作品

本当にありのままを曝け出したモノは

私を忘れてはくれない

だから きっと

記憶を失ったとしても 私は私になれる


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