泡沫
手を広げて 得た物の大きさを測っていた
手を握りしめて 失ったものの尊さを気づかされた
手を見て 自分がどれだけのものを誰かから渡されたのかを知った
手をだして 己の手の無力さを知った
手を伸ばして 自分よりも力を持った誰かを眺めていた
手を 手を 手を
広げて 握って 眺めてみて 出して 伸ばして 掴んでみた
誰かに縋って 誰かに拾って貰って
誰かに捨てられて 誰かへと手を伸ばしてみて
人を必要として 人に必要とされなくなって
途切れた縁を繋ごうと動いてみても あの縁はもう繋がらなくて
泣きつきたくて 怒りたくて
笑いたくて 楽してみたい
誰へと向けることも出来ない感情がどこかにたまって どこかへ落ちた
希望 絶望 紙一重のその間に挟まれて
立っているのか 居ないのか はたまた座ったままなのか
俯き 笑って 誤魔化して
立って 泣いて 喚いてみても
その声はどこへ行くというのだろう
誰が拾うというのだろう
目を閉じ 世界を閉ざしてみても
光りは消えてなくなるわけもなく 薄い何かを通して光りは映る
あぁ 絶望があっても 日々はあるのだと
日々が如何に苦しくとも 時は流れ
如何に楽しい日々でも 薄れていってしまうものなのだと
夢を語り 傍に居た
否 何も語らず 傍に居ただけの私が
友と呼び 笑いあった日々は 優しき胡蝶の夢だったのだろう
あぁ 良い夢だった




