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柿色のセカイ  作者: 萩乃
38/45

夏キャンプ

恋の頭の中。





恋愛に真っ直ぐ!のピンク。





もやもやして分からない茶色。





のどちらでもない。





柿色





そういったところだろうか?





「しばたー」





頭の上に郁人が腕をのせる。





それとともに恋の体がビクっと動く。





「明日みんなでどっかいこー」





「は!?」





「明日夏休みじゃーん。だからさ、俺と柴田と上星とあすのと・・・真白と雄太と」





「それハーレムじゃん」





「うっせーなー 他連れてこりゃいいだろー。」





「そうだけどー」





「んで、海行ってキャンプしいようと思うんだけど」





「キャンプ?いいんじゃない?暑いし」





「そんじゃ決まり。男子には俺伝えるから、女子に言っといてー。頼む」





「りょーかい」





郁人の腕を手で持ち上げる。





軽々しく話をしたけど、





顔は真っ赤だった。





あーもー好きだなぁ!

















「う、み、だー!!」





「ちょっ・・・!うるさい!」





郁人とあすのがやけに楽しんでいる。





あいうえおあいうえおあいうえお!





今日はおもいっきり楽しむぞ!





「うぇぼしーー?」





「ん?」





笑顔で振り返るうぇぼしー。





「なんで泳がないの!?」





木の陰に入っているうぇぼしーの腕を引っ張る。





「焼けるじゃん」





「焼けたらいいじゃん!」





「白いほうがいいじゃん」





「んじゃ何でそんな張り切った水着着てきたんだ!」





「海って聞いたから」





「じゃー泳ごうよ!!」





「焼けるもん」





「とりま泳げ!!」





「えー・・・、面倒くさい・・・」





嫌々日焼け止めを塗って陰から出る。





「お前等なにやってんだー!泳げっ!」





あすのが大声で私に向かって指を刺す。





「なんで私~?」





情けない笑顔を見せて海に突っ走った。





私の夏はこれからだ。


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