好き
★・・・
しおりなど置いといてちょくちょく読んでやってくださいねー\(^o^)/
「よ」
「え」
家からでて50cm。
携帯を開いてから正面を見ると、
郁人がいた。
「な、な、な・・・・・」
「迎えに来た」
「え・・・!?いや・・・、確かに近所だけど、頼んでないし・・・」
「心配だったから来た」
「えっ?」
「またなんかあったらー、っていう考え」
「・・・」
「行くぞっ」
「学校へ一緒に登校するの?」
「あたりまえだろ」
「・・・・」
なななななななななな~~!?
一緒に登校だと!?
こいつはまた何を考えているんだ!?
そんな そんな
突然顔が赤くなる。
「どうした?」
「女子からの追い風は私にくるんだぞ!?」
「そういう問題かよっ!」
「うん」
私はというと
わりとダメージをうけていなかった。
エレベーターに閉じ込められた当初は、
怖くてなんとも言えなかったけど、
今は元気なほうだ。
郁人がここへ来たのは初めてではない。
つい最近。
私は事件があってから学校を2日ほど休んだ。
そしたら人が来るわ来るわ・・・。
夕方とかに大勢連れて、
男も女も関係なく、
1人の女子高生の部屋に集まった。
迷惑な話だ。
「おーい、何黙ってんだよ」
「・・・黙ってたら悪いか?」
「うん、なんとなく」
「んじゃ黙る」
「おいっ」
「そういやさ、もうすぐ夏休みだから早く課題終わらせないとじゃん。休んでたからハンデだよ。郁人やった?」
「あ!やってない!」
「あー、追い越してやるっ。私のほうが遥かにすること早いと思うし!」
「それはどうかな、男の力なめんなよ」
「その言葉、そっくりそのまま返してやる!」
郁人がいきなり立ち止まる。
「どうした?」
「お前・・・」
「ん?」
郁人の顔を笑顔で覗き込む。
「男だったのか・・・?」
「・・・・・」
アホか・・・
「あーー!!!」
学校の校門前で、聞き覚えのある声がした。
「れんっこだぁ・・・・!!」
そこにはあすのがいた。
「あすの!」
「久しぶり!」
駆け寄ってきたあすのとハイタッチ。
たったの2日会わなかっただけなのに。
なんだか嬉しい。
「うぇぼしー、おひさ」
「おひさ」
一緒に駆け寄ってきたうぇぼしーともハイタッチ。
嬉しいな。
「・・・なんか視線が痛い。」
「あー、噂あるんだよ」
「どんな?」
「長くなるけどいい?」
「うん」
「事件の次の日からなんだけどー・・・」
「ん?どうした?」
教室の中がやけに騒がしい。
「あ、上星さん・・・」
「なに?」
「昨日誘拐されたんだってね・・・柴田さん・・・」
「・・・うん」
「それでね、あくまで噂なんだけど」
「うん」
「柴田さんをいち早く見つけた郁人くんが、柴田さんをギューってやってたらしい」
「で?」
「・・・そこまでしか聞いてないの、監視カメラかなんかに映ってたらしくて」
「そんだけか・・・」
「え?」
「ううん」
「新山郁人が、柴田恋を、抱きしめたらしい事件」
「えーーー!?」「えー」
2人で顔を見合わせる。
「まぁ・・・・ね?」
「・・・・・・・・・・・おう・・・・」
「なんだよ」
うぇぼしーの強い眼差し。
この噂、
間違っていると言えば、
大きな嘘になる。
「あ、新山くんだ、柴田さんもいる」
後でコソコソ話す声。
「一緒に登校してきたんだー」
「仲良いよねー」
「まさか付き合ってんの?」
「あっそれありえるー」
なんでこうなったんだか。
郁人のお腹に体ごと体当たりする。
「うげっ!!な、なんだよ!」
青ざめてるのに、どこか赤にで染まる郁人の顔。
と、私も赤い顔で郁人を下から見つめる。
「な、なんだよ・・・・・・」
周りに人がいるのに、私たちの沈黙は続いた。
いつから
いつから
いつから
いつからこんなに
こいつのこと好きだったんだよ!!




