「れん」と「こい」
「恋ってさぁ」
「ん?」
「ぶっちゃけ新山どうなの」
「え」
うぇぼしーの一撃で、イチゴオレのストローを落とす。
「なにそれ」
「恋愛対象?友達以上?好き?この3つから答えろ」
「うんそれ選択肢ある意味1つだよね」
「なんでもいい。答えろ」
「うーん、まぁ言えば、「好き」かな。友達として」
「ふん」
出していた三本指をポケットにしまう。「そうきたか。」と言って。
「そう言ってるうぇぼしーはどうなのよ」
「え、私あいつ苦手。この前さぁ、楽しみにしてた最後のポンカンアメを食いやがった」
「うぇぼしー・・・ ポンカンて・・・」
購買のパンの袋を乱暴に開けている。
「あすのは?」
「あすの?うーん、私は面白いから好き~」
「面白い・・・か・・・。」
「あのー」
ドキッ
後ろから声がする。
郁人だ。
「本人の横でその話するー?普通」
「ゲッ!」
「うわっ!」
い、い、いや―――!!
ほほほ本人に聞かれた!?
「面白いから好きとか普通すぎー」
「あれ?そこだけ聞いてたの?」
あすのが口に指をあてて問う。
「え、他に何か言ってたの!?今来たんだけど・・・」
「言ってた、でも言わん」
うぇぼしーが残ったパンを一口で食べる。
恋は安心した表情をする。
よかった、友達だって聞かれなかったんだ・・・。
あれ?
よかった?
なんで友達だって思われたくなかったの?
友達っていいことじゃん。
私、どうして今、ほっとしてるの?
友達じゃダメなの?
恋は一人で悩みこむ。
無表情の顔をするけど、
頭ん中の自分はアタフタ。
好き
その言葉が頭を駆け巡る。
友達 思い人
恋の心は、ヒートアップ中。