表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
柿色のセカイ  作者: 萩乃
31/45

もう1度聞きます。

★・・・


文字の誤り等ございましたらなんなりとお申し付けお願いします!


★・・・

「ちょっと、女の子がそんな言葉遣いするのは許せないな。」





殴ろうとする手を掴んだのは、郁人だった。





「に、新山くんっ!?」





女子達が奇声をあげて驚いている。





「こっ、これは・・・、ただ・・・」





握り締めたこぶしを握られて、





衝撃的な瞬間を見られて、





言い訳と同様を繰り返して頭がパニック状態。





「ちょいと郁人君。ヒーローの登場が遅いんじゃないか?」





「いえいえ、ケガする前だから登場するだけ立派なヒーローですよ。」





「すでにヒーロー登場前にケガしてますけど。」





「えっ!?嘘!?悪い!」





ヒーローが頭の上で手を合わせている。





「ヒロインのケガとかありえなーい」





「すいません」





私と郁人の会話は一体絶対なんなんだ。





おっと、ますます恨まれるかな。





横の敵達に。





ま、なんとなく敵っぽい立場かしらー。





「柴田さんごめんねっ、今のただのジョークだからっ」





殴ろうとしていた本人がジョークだとか、うんたらかんたら。





「ジョークなんだ。そっかぁ、人にケガさせるジョークなんだぁ、すごいセンス悪いね。」





「お、ジョークなのか、ならまぁ良かったかの」





「帰りますか」





2人で中庭を後にする。





見えなくなった位置で、大きな舌打ちが聞こえた。





女のねたみは怖いな。





「郁人」





「ん」





「あの会話ずっと聞いてたっしょ」





「バレたか」





「あんないいタイミングで出てこれないし」





「まぁあれだ、どうやってお前が解決するか見てただけ。そんじゃ相手側から暴力振るうからさ、ちょっくら出てきたワケよ」





「顔面崩壊するよか、ましかな」





「ん!」





2人で大きくのびをする。





「せーのっ!」





ダッ!





渡り廊下を私と郁人で激走。昇降口まで競争だ。





当たり前に、男子相手勝てるわけもなく。





最後は見えなくなるくらいまで追いつけない。





「ドンマイっ!」





「一生かかって郁人には勝てないかも!」





「はははっ、かかってこーい!」





「望むところ!」





郁人の楽しそうな眼差しは熱かった。





梅雨明けの太陽は、こいつを照らす。





私と、学校と、疑問を。





もう一度心に問います。














私とあなたは、昔に一度会いましたか?



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ