意味不明
「で!?で!?そこからどーなったの!?」
私の朝風呂時間に、2年の女子が集まってくる。
「別に・・・」
「え!?そんなワケないでしょ!?郁人くんかぁっこいぃ~!」
どうやらさきほどのことを迫ってきているようだ。
はぁ、女子とは情報が早い。
「で、バスケしたいって言ってすぐ消えたわけね。」
隣にいるうぇぼしーが無表情で話にのる。
「そうゆうとこ。急でびっくりした。」
「んで、好きなったの?」
「は!?」
「なったの~?」
「いや、ならない。意味不だもん。」
そっぽを向いてお湯をかき混ぜる。
「ふーん」
「それでは1時間頑張ってください。」
先生の合図とともに、全員がざわめきを起こす。
今から1時間だけ勉強をする、合宿では普通のことだ。
「柴田ー」
郁人が恋の肩を叩く。
「これ何て読むの」
「・・・・」
どうやら漢字が分からないようだ。と、いうか。
「意外と普通だね」
「え」
「さっきさ、なんか―・・・
「あぁ、いい!忘れたいんだ!あの俺のキモさを!!」
「うん、まぁ忘れたいだろうね」
「の、前に誰かに知られたくないし」
「結構皆知ってるよ。」
「はぁ!?」
驚いてシャーペンを落としている。
「誰か部屋の前通ったときに見たらしい。」
「・・・情報早っ!」
「ね」
郁人に漢字を教えながら、イチゴオレの吸う。
誰かの視線を感じた。
誰だ?
辺りを見渡す。
振り向くと、3つ後ろの机に、真白がいた。
にっこりと見せる笑顔に、不快な思いを感じる。
「真白が見てる」
「え」
郁人が恋が見る方向に向く。
「おー、真白ー」
郁人が真白に大声で呼びかける。
笑顔を見せる彼女。
そんな彼女を、雄太くんが真剣な表情で眺めていた。




