あの子が好きなの?
あなたが好きなのはあの子なのかな
不安がよぎって
めまぐるしく過去に遡って
私が既に解釈した過去の事柄を
'あなたはあの子が好き'という視点から捉えなおしてみる
辻褄が合う気がする
あなたはあの子が好きなの?
ふたりの間に漂っていたあたたかなものは
あいまい過ぎて
些細なあなたの態度から 不安が私を覆い出す
あなたがあのとき私に見せた瞳の表情は
誰にでも見せる色なの?
熱く見つめ合ったよね
二人がお互いの気持ちを知ってしまったかのような瞬間
過去に感じた感情を
今の私が捉え直すのはやめよう
あのとき感じた感情はあのときのままに
この先あなたが誰かに恋に落ちる過程を目撃することになったとしても
過去の思いは過去のままに
私はあなたに感謝して
あなたが出した決断に
従います
あなたと私の幸せが
あなたとあの子の幸せになっても
世界の幸せの数は変わらない
倫理学的には
正しいんでしょ?
何てことはないわ
倫理学的には正しいんだもの
世界の幸せの数が
減るわけではないんだもの