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恋についての全てを私は知りたい。 〜癖強JKが超能力で男子の心を読み恋を知る〜  作者: 向夏夜なくの
一部 三章 恋が人に与える影響について

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第39話 諦められない恋心(4)

「香取さん。俺の為に、俺に関するこれまでの記憶を、全部、消してくれ」

「え?分かりましたぁ。良いですよぉ」


──え、そんなにあっさり……。


良いなら良いのだけどさ。

封印とは言え、記憶が消えるんだよ?本当に分かってる?


見ているこちらが不安になってきて、流石に心を読まざるを得ない。


『本当に記憶を封印しても良いの?』

『舛谷先輩の言うことは何でもYESですぅ、Noはありません。だって、大好きなのでぇ。……それに無理ってことは分かっているんです。このまま好きで居続けても辛いだけということも、全部』


もう、分かったよ。

どうしようも無いんだね。


――私も決心がついた。


「お願い」


私の合図を聞いた太陽君は、香取さんが座る椅子の背後に立ち両手を肩に添える。


「何か違和感を感じるかい?」

「……?。特に何にも感じないですぅ」

「舛谷先輩のことを《《忘れたい》》と念じてみてよ。これまであった思い出を話しながらさ」

「思い出ですかぁ。先日は語り尽くせませんでしたからね、良いですよぉ。舛谷先輩への思いを、今日こそは伝えるんです!」


太陽君は私の隣に座って「今、封印の観測分体を付与した。おそらく、話しながら記憶を忘れていくはずだよ」と耳打ちする。


香取さんは嬉しそうな顔をして、隣に座る舛谷先輩の顔を見ながら話しを始めた。



「私、舛谷先輩のこと一目惚れしてるんです。カッコよくてぇ、優しくてぇ、運命の人だって思ってて。最初に出会った時のこと、覚えてますか?私の頭にバレーボールが当たってぇ。その時に声をかけてくれた瞬間は一生忘れられないと思うんです──」



「──先輩には大好きな彼女さんがいるからぁ、本当は先輩のこと忘れないといけないって分かっているんですぅ。来世、生まれ変われるなら秋見先輩になりたいなぁ──」



「──茶話部に来るようになってから知ったのですけどぉ、先輩って勉強も頑張っているんですねぇ。凄ーく応援してますから。私、勉強苦手なので、って運動も苦手なんですけど笑。とにかく、尊敬しているんですぅ。好きですっ。先輩のこと、……あれ、何先輩だっけ、名字が。何だっけ。えへへ、ごめんなさい──」



「──先輩とは釣り合いがとれないって分かってるんですぅ。でも、一度で良いから、好きって、可愛いって言われたくて頑張ってるんですよぉ。見た目だけですけどね。今日の私、結構可愛いと思うんですけど、どうですかぁ?家庭科部の先輩にメイクのやり方を教えてもらってるんです。その内、秋見先輩よりも可愛くなりますからぁ、待っててくださいね!ってそれは無理かぁ笑──」



「──何だか頭がすっきりしてきましたぁ。先輩と話したお陰かもしれないですぅ。お話しできて楽しい……です?──」



「──そう言えば。私って実は好きな人が居るんですょ。なんとなく彼って、その人に似てるような……?。名前も分からないんですけど、風の噂で聞いた話、バレーボール部員だとか。あれ、違ったかな。その相談に来た?いや、それは家庭科部で聞いたような。……あれ?──」



「──企比乃さん、ごめぇん。今ってどういう状況だっけぇ?」



昨日はあんなに長々と話をしていたのに、今日は十分足らずで静かになる。


最初は舛谷先輩だけを見ていた視線は、徐々に私の方に向くようになって。次第に、舛谷先輩に関する記憶が無くなっていくことが、手に取るように分かった。


『隣の男子の名前は?』

『……分かんなぃ』


先輩の名前も、もう忘れている。

その記憶の消え方に、かなり恐怖を覚えた。


「何だかよく分かんないけどぉ、スゴいすっきりしましたぁ!たくさん話せて楽しかったから今日は帰るね。紅茶もありがとう!またねぇ」

「うん。また気が向いたら来て。話聞くから」

「そうするねぇ」


足取り軽く、香取さんは教室を出ていった。


その直後、秋見先輩が青ざめた表情で聞いてくる。


「何も聞いてないのだけど、絶対に何かヤバイことしてるよねー。確かに香取さんをどうにかしてって言ったよ?彼女が話し始めてすぐは滅茶苦茶イライラしてたんだけど、だんだん怖くなって来てー。本当に、大丈夫なんだよね?」


何を言って良いか分からないでいると、太陽君が代わりに説明してくれる。


「大丈夫、成功だと思うよ。舛谷先輩に関する記憶が封印されたこと以外は今までと何も変わらない。彼女が本心では忘れなければならないと思っていたこともあって、思ったよりもスムーズだったね」

「なにそれ……。全っ然面白くないよ……」


突然走って教室を出ていく秋見先輩を、舛谷先輩が急いで追いかけていく。


教室に残った太陽君に、今まで感じたことのない孤独感と寂しさを感じた。

記憶が封印されて、消えてしまいました。

これで茶話部に平和が訪れるのでしょうか。


香取さんに感情移入し過ぎて、記憶が消えるシーンを書きながら泣いてしまいました、、

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