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恋についての全てを私は知りたい。 〜癖強JKが超能力で男子の心を読み恋を知る〜  作者: 向夏夜なくの
一部 三章 恋が人に与える影響について

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第24話 恋人関係が終わる時?(5)

──翌日、部活の時間


「やっほー、結姫ちゃん。太陽君もやっほー。彼氏連れてきたよ」

「連れられて来たぞ。何の事情も教えてくれなかったけど」

「ようこそ茶話部へ。先輩ですよね?」

「二年の舛谷ますたに はくだ」

「一年の企比乃結姫と、こちらも一年の大月太陽です」


舛谷先輩は見た目が元ヤンっぽい。

ノリが軽そうで、中学の頃は平然とタバコを吸ってイキってたような雰囲気がある。


直感的に私の嫌いなタイプだ。


比較的高身長で体格もそこそこ。

運動部に入ってます顔で、爽やかさも多少ある。顔面偏差値は、クラスで上から三位に入るくらいかな。


どうせ、サッカーとかバスケとか、その辺の部活に入っているのでしょう。


『部活って入ってますか?』

『ああ、バレーボール部な』


茶話部の部員を増やしたいってのに、使えない先輩だ。


「よろしくな。この後部活があるから、手短に頼む」

「時間は先輩次第かと。とりあえず座って下さい」


四人でお茶会用のテーブルに着いてから、私は今回の趣旨を説明する。


「お急ぎなので手短に言いますとですね。秋見先輩から恋愛相談を受けてまして。

 最近、舛谷先輩のことが好きなのか不安になっているとのことで、一度お互いにどう思っているのかを話し合いましょう、という会です。

 舛谷先輩、何か嫌われる心当たりとかありますか?」


「……」


あっ、ちょっと正直に言い過ぎた。

フォローしないと。


はなから別れるつもりなら、こんな会を開催する必要はありません。つまり、別れたいほど嫌われているという訳では無いです。

 昨日、一通り話を聞きましたが、秋見先輩は一言も嫌いとは言いませんでした。好きな理由を見失ったような感じです」

「そういうことな。確かに、最近は何か冷めてるというか、あんま楽しい時間が無かったかもしれねえな。でも、それは愛可あいかが勉強しろって言ったからだ。

 がらにも無く、テス勉ガチったらこれかよ。俺も愛可が何考えてるか分からねえ」

「珀君、私は楽しい時間が過ごせればそれで良かったんだー。

 私もたいして成績良くないし、お互いにそれなりに勉強頑張ってさ、それでも微妙な結果で、お互いに傷を慰め合う的な展開を期待していたんだよー。そっちの方が面白いかなって」

「でも、勉強は出来た方が良いってことだろ?」

「そうだねー。でも、それで楽しい時間が減るなら、成績なんか要らないー」


要らないって断定するんだ……。

舛谷先輩も大変な人を好きになってしまったな。男をダメにする女とはまさにこのこと。


舛谷先輩のことを思うなら別れた方が良いと思う。


良い成績が取れるほど地頭が良くて、比較的高身長で顔もそこそこ。選り好みし過ぎなければ他の女子とも付き合えるだろう。知らんけど。


でも、秋見先輩ほど可愛い人は、この学校には居ないね。


秋見先輩は楽しければ良いから、舛谷先輩じゃなくても内心誰でも良いんじゃないだろうか。彼氏を短期間で取っ替え引っ替えしてきた実績をかんがみてもね。


机を挟んだこの距離でどこまで読めるか分からないけど、秋見先輩の心に一応聞いてみよう。


『彼氏は舛谷先輩じゃなくてもいいの?』

『分からない』


本当になんなんだ。可愛いだけでこの人は何も考えていない。

もう、秋見先輩のことは一旦置いておこう。


視点を変えて、舛谷先輩がどれだけ秋見先輩を好きか。それを見極めて、判断するしかなさそうだ。


舛谷先輩も、本心では付き合えれば誰でも良い的な考えを持っているなら、さっぱりと別れて貰いましょう。



──よし。


解決までの道筋を立てたところで、早速やりますか。

早く深層心理を読みたいし、いきなりハグから始めよう。


「舛谷先輩、ちょっと立って貰えますか?」

「突然どうした。……どうしてだ?」

「珀君、いいから立って」

「分かった」


私は舛谷先輩の背後に立つ。こう見ると思ったより背が高い。

いきなり抱きつくのは破廉恥はれんち過ぎるから、一応お断りを入れておこう。


「今からすることは、秋見先輩に許可を貰ってます。もちろん、彼氏の太陽にも。ですから、その点は安心してください」

「ああ、分かった。何するつもりだ?」

「とにかく動かないでください」


――せーのっ!


集中するために目を閉じてハグをする。

ムギュっとするとエロいので、ガシッと背後から抱きつく。


太陽君には無い背筋の硬さを感じる。

筋肉がある男子ってこういう感じなのね。


ついでに腹筋の感触も確かめておくか。


――なるほど


じゃなくて、本題を聞かないと。


『秋見先輩のこと、どのくらい好きですか?』

『愛可の為なら、何でも頑張れる』


『他の女子ではダメですか?』

『ダメだ、別れたくない』


返答が凄いシンプルだね。

この人もあまり深いことは考えないのかな。


そういえば、秋見先輩のどこが好きなのだろう。


『秋見先輩のどこが好きなのですか?』

『顔、面白い、楽しい、感性、声、会話、匂い、抱き心地』


全体的に共感出来る。

抱き心地も、三花ちゃんとは違う良さがあるし。


──って、そっちの抱き心地だよね?


この際、まあどっちでもいいか。

要するに、ほぼ全部好きってことなのだろう。性格は入ってないけど笑。


ニヤニヤしてしまったと思い、ふと目を開ける。

すると、太陽君は私達から明らかに目を逸らし、秋見先輩は口元を隠しながら肩を震えさせて静かに笑っている。


こいつらダメだ。気が散る。


まだ集中しないと。

もう少し舛谷先輩に確認したいことがある。


『今の状況、どうしたいのですか?』

『一ヶ月くらい前の状況に戻りたい』


『一ヶ月前はどういう状態だったの?』

『ふ……の、……きた』


ここで文字化けか……。

過去のことを覗こうとしたから?


ハグ以上のことは出来ないし、でも答えは聞きたい。


そうだ。

咄嗟とっさの思いつきではあるけれど、強ハグを試してみよう。ちなみに強ハグとは、とにかく強くハグすることである。(人生初の試み)


物理的距離はこれ以上無理だから、精神的に追い込む作戦である。多分、もっと深層心理に迫れるはず。


自分の右手で自分の左手の手首を持ち、とにかく先輩を強くハグをする。というか、絞め上げる。


脇腹をえぐるイメージだ。

その昔、三花ちゃんにやられた時の仕返しを、今ここでぶつける。


──ふんっ!!!


「うおっ!!」

「はぁ……はぁ、舛谷先輩、腹筋の力抜いてください。さもないと、みぞおち入れますよ」

「おい、マジかよ。愛可なんとかしてくれ」

「いいからいいから、言う通りにして」

「秋見先輩の許可もらいましたから」

「俺の許可は?」

「いるんですかっ、そんなのっ!!」

「うぉっっおおお!!!」

「珀君、かわいい女の子にハグされて良かったね笑」


さらに一段と脇腹をグリグリ締め上げる。

全身全霊のフルパワーだ。


――とにかく脇腹をグリグリする!


秋見先輩、爆笑しないで貰って良いですか?私は必死ですっ。


この状況に、太陽君は完全に引いてしまっている。


──私を怒らせると次の餌食は太陽君かもね!おりゃあ!!!


あ、しまった。

太陽君に強ハグしたこと無いけれど、先輩に先にしてしまって良かったのかな。チューは自分にしてからじゃないと嫌、って言ってたよね。


でも、もう、してしまったし。

今更考えても遅いか。


一切力を緩めないまま、舛谷先輩の心を読む。


『一ヶ月前はどういう状態だったの?』

『二人の感覚が合っているという実感があった、それが徐々にずれてきた』


見えた!内容は大したことないけど。

過去を見るという実績解除の音がする。(ただの強ハグによる耳鳴り)


『そのズレは直せそうですか?』

『うるせえ!!ギブギブギブ!!』


これは……、解答不能な精神状態まで追い込んでしまったに違いない。作戦失敗!


それに、私ももう限界だ。


腕がポロンと、とれちゃいそう。

力を入れすぎて頭もクラっとする。


勢い良く先輩を解放すると、一番近くにあった椅子にドサッと座る。はあ疲れた。


「いやー、結姫ちゃん。いいもの見せてもらったよ」

「この女、正気じゃねえ……」

「100%正気だから!!ね、太陽」

「うん?そうだね??」


ふぅ、暑い。一仕事したな。


「今、舛谷先輩の心を読ませて貰いました」

「そんなこと出来るのか?」

「出来ます。では、私が心を読んだ内容を踏まえて、今後の二人について話し合いましょう。……その前に少し休憩させてください」







太陽君がアイスティーを二人分淹れてくれた。

仕事した後の一杯が体に染み渡る。


「おいしいよ、ありがとう」

「ああ、うまいな」

「どういたしまして」


場が荒れたのも紅茶で元通り?

最初に座っていた状態に戻る。


「さっきは締め上げてすみませんでした。気を取り直して始めますね」

「ああ、許してはねえけどな」

「結姫ちゃん大丈夫、私が許してるから」


ちょっとギスギスした空気ではあるけれど、お構いなしに話を進める。


「前もって、舛谷先輩に伝えたいことがあります。交際を続けるかどうかという件について、秋見先輩はとても悩んでいます。

 今まではこういう場合には速攻で別れてきたけれど、今回は強く引き留められたので、ちゃんと相談して決めたい。とのことです」

「ああ、別れたいってのは一度愛可から聞いた、別れたくなくて断ったけど」

「一通りのことは秋見先輩から事前に聞いています。それで、なのですが。

 この件をどうするか、その結論は私が一任することになりました。つまり、私が付き合った方が良いと言えば交際継続、そうでなければ破局となります」

「愛可、嘘だよな?それは無いだろ?」

「嘘じゃないよ。任せることにしたの。でも明らかに自分の意見と違うときには言うから、そこは安心して」

「マジかよ……」


舛谷先輩は驚きの感情を隠すこと無く、顔に出す。


二人だけでは、このまま交際をすることも別れることも出来ないのだから、第三者が介入するしかないんです。


「前置きを続けますね。恋は感情の一つです。感情というものは、直感だとか雰囲気だとか、凄く曖昧な情報からも変化します。ですが、これからする話にはそういう曖昧さを一切排除します」

「どういうことだ?」

「つまり、私はこの問題を論理で解決しよう考えています。舛谷先輩にお願いしたいのは、反論は論理でお願いします。この場は、直感や雰囲気の次元で解決しないために設けられたものと考えてください」

「ああ、意図は分かった」

「それと私はどちらかというと秋見先輩の味方です。秋見先輩にとって利益となるように話を進めようとします。そのつもりで」

「それはそうだよな、愛可の代わりに判断するってんだから」


よし。読める限界まで心を読んで、下準備は整った。

ようやく解決に向けての話し合いを進めることができる。

結姫ちゃんの脇腹攻めが決まりました笑


結姫ちゃんは、この恋の問題を論理的な話し合いで解決しようと試みています。

果たしてどうなることやら、、


ちなみに、不穏なタイトルは秋見先輩の彼氏トラブルのことでした。

タイトル詐欺じゃないですよ!(^~^;)ゞ

(皆様、一先ずご安心下さい)

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