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第79話 Z旗
Z旗の色は青色、黄色、黒色、赤色である。海戦史においてZ旗とは絶対の勝利を祈念する特別な旗である。日本では日露戦争時の日本海海戦で旗艦三笠が掲げた事で有名。昭和19年10月フィリピン・レイテ沖海戦にて揚げたZ旗が日本海軍としては最後であった。それから67年後の2011年、日米合同軍事演習でこの栄光の旗流信号が旗艦である海上自衛隊のイージス艦ちょうかいに掲げられた。この旗は前述のバトルフラッグ(旭日旗)や日章旗とは意味合いが違うものであり、自分達の勝利を明確にする為の意思表示である。勝敗には関わらず、直接的な影響も無いのだが、士気と言う面に関して言えば大いに影響がある。
「皇国の荒廃この一戦にあり。総員奮励せよ。」と言う意味がある。
古くはトラファルガー海戦で英国海軍の伝説的英雄ホレーショ・ネルソン(英国海軍提督)が命を落とすまで、仏西連合艦隊を破りナポレオンの欧州における制海権獲得と英国本土上陸を阻んだ際にもこの旗は掲げられた。




