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第57話 ファーストキス
富夫と早瀬は慎重に付き合っていた。別に奥手だからとか、異性経験が少ないからと言う事では無い。大切にしようと思うと慎重になってしまうアレである。人は大切な事になると、慎重になってしまう事が多々あるが、そんな2人がようやくファーストキスまで踏み込む事が出来たのは、富夫の方が少しだけ積極的になったからであった。ここでは、2人がキスに至ったシチュエーションも何もかも記載はしないので、どうか想像で楽しんで貰いたい。二十歳を越えた男女の大人のキスは想像以上に美しい。断っておくが、2人にとってのファーストキスと言うだけで、キス自体が初めてでは無いと言う事である事は留意しておきたいと思う。早瀬も富夫も整った顔立ちをしている為、異性受けは必ずしも悪くは無かった。富夫のキスに早瀬はとろけてしまった。滑らかなタッチで、まるで腰が抜ける様なそんなキスだった。きっと好きだと言うハートがスパイスとなりそんなキスになったのかもしれない。




