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第4話 階級が全て
早瀬の階級は二等海士である。もちろん年月を重ねれば、段々上がるのだが、それは士長で止まる。何故なら士長以下の隊員は民間会社で言う契約社員の様なものであるからだ。正社員(三曹以上)になるには昇任試験に合格しなければならない。それさえクリアすれば定年(三曹ならば53歳)まで隊に居られる。ただ、自衛隊も他国軍隊も、ここではメンコの数(飯の数)よりも星の数(階級)が物を言う。どんなに頑張っても早瀬の階級を加味すると、せいぜい曹長か3尉(少尉)位のものであり、防衛大学校卒業者や一般幹部候補生に受かった大学卒業者に出世争いで勝つのは難しい。それよりも、自分にとって特技を見つけてそれを極める事が下士官としては重宝されるし、自分の為にもなる。幸い自衛隊は資格をとる事に対して理解がある。と言うよりも任務が多岐に渡っている為隊員の質を確保する事が必要なのである。ちなみに下士官とは曹長以下の隊員の事を指し、准尉以上の隊員は士官と呼ばれる。また将補以上の隊員は将官と呼ばれ隊の要職に着く。