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第29話 敬礼の作法
軍隊と言ったら敬礼である。自衛隊も例外ではない。面白い事に敬礼の仕方は陸海空各自衛隊で少しずつ違いがあり、特徴があると言う。海上自衛隊の場合は狭い艦内で敬礼をしなければならない為、右手の角度が直角とまではいかないが、75度位にはなっているであろうか。もちろん普段特に敬礼をする必要がない時は敬礼を省略出来ると自衛隊法にも明記されている。手の内側を見せてはいけないだとか、敬礼の作法には様々なものがあり、自衛隊員になるとこれをみっちり叩き込まれる。敬礼の発祥が何かと言う事は分からないが、軍人にとっては挨拶の様なものである事に違いは無い。そしてこの敬礼の作法は万国共通でもある。例え戦火を交える事になったとしても、相手に対する敬意を持って戦いに挑む。それが騎士道精神であり、開拓精神であり、武士道精神であると思う。礼に始まり礼に終わる。それが戦争の真意である。力による現状変更を許容とする国々にはそれらの精神がない。




