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第22話 陸戦訓練
現代の戦争は精密兵器によるピンポイント攻撃が主流の為、兵隊が銃剣突撃をする作戦はほぼ無い。あっても担当は陸上自衛隊や諸外国の陸軍の仕事である。では何故海上自衛隊が陸戦訓練を行うのか?セレモニーで儀仗隊がつける銃剣付64式小銃はもちろん本物である。セレモニーだけの為の武器などあるはずもなく、答えは明確である。竹島や尖閣諸島と言った今ホットなスポットに上陸して奪回すると言う事が想定されるからである。小銃に着剣して戦闘をするのは何も、陸上自衛隊の専売特許ではない。必要であれば海兵はおろか、航空自衛隊の戦闘機乗りだって持たなければならないだろう。これは極論だが事実日本の場合はあながち間違っていない。早瀬も体力的につらかったが教育課程も中盤を越えると、流石に体力の底上げが成され、少々の事では音を上げなくなっていた。実弾射撃の延長位に思って陸戦訓練を行っていたのである。兵隊である以上訓練をして備えておくのが仕事であり、海上自衛官も同じ事である。




