第一話 久しぶり
「そういえば塾の事聞いてくれた?」
「うん。聞いた聞いた。何かわかんないんだって。だからうちが紹介してあげる?って言ったら『うぅ~ん』みたいな。あと、携帯のこと言ったら『おぉ~』って言ってたよ」
「いっつも携帯とまるくせにね。実際偏差値68以上とか無理でしょ」
「まぁ頑張りなよ。とりあえずハーゲンはなくなるでしょ」
ハーゲンとはハーゲンダーツというアイスのこと。一個300円以上する高級アイスだ。5人で模試試験をして、一番偏差値が低かった人が4人にハーゲンをおごるというゲームをしているのだ
「そうだな。まぁ頑張って損はしないさ。早く塾やってくれないかなー。携帯止まってるから連絡全然出来ないじゃんね」
「まぁ言いたい事があればウチにいいな」
こいつは瑠菜。こいつは俺らの関係を知ってる唯一の女子だ。小学校も同じで仲は良いのだ
「ああ。ありがとな」
ってワケで俺と里菜はなかなか連絡が取れないでいた。携帯が止まっているため電話も出来ない、家にしようとしても家族にもこのことを言ってないからなかなか連絡できない。連絡できても部活をしていたりして遊べない日が多いのだ
ある日俺が部活が休みの日、ちょうど親父は休日なのにもかかわらず仕事、親母と妹は買い物に出かけていった。これはチャンス!今こそ電話をするときだ!
プルルル・プルルル・プルルル・ガチャ
お!
「もしもし」
「あ、里菜?」
「うん。そうだよ」
「家に誰もいないの?」
「うん。ウチ以外はね」
「そうか。今日遊べる?」
「うん。今日は遊べるよ」
「よっしゃあ。じゃあ俺んち来てよ。何時ならこれる?」
「う~ん。30分もしたらいける」
「わかった。んじゃあとでね」
電話してよかったー!早く家きれいにしないと。あとはテレビでも見て待ってよ
ピーンポーン!
お!来た来た!
ガチャ
「おぉ里菜!久しぶりだね」
「うん。電話きてからずっとワクワクしてた」
「俺も俺も。久しぶりに合うしね」
「うん…」
「どうしたの?」
「チュウしよ?」
「里菜から誘ってくるなんて珍しいね。言われるのってうれしいねぇ。いいよ。やっぱ一回すればどうってことないでしょ?」
「うん…」
「そんなに恥ずかしがらなくてもいいじゃん。そういう里菜も可愛いよ」
前と同じような短いキスをした
「帰りもしてあげる」
「うん。ありがと」
「じゃあまず上がって」
「うん。なにするの?」
「そうだなー。ゲームは?」
「良いけど何のゲームするの?」
「う~ん。2人でやるのないかも・・・」
「え~じゃあダメじゃん」
「じゃあパソコンで怖い動画でも見るか」
「無理無理無理無理!それだけはホンットに無理!」
「それだけ?じゃあそれ以外なら何でも良いの?」
「それ以外って?」
「Hっとかw」
「それもダメ!」
「嘘嘘w」
「もー!」
「ホント可愛いね」
「なんていったら良いかわかんないからやめてよ」
「ホントは超うれしいくせに」
「だっていきなり言われたらそれはねぇ」
「ありがとっていっとけば良いの」
「わかった。ありがと」
「じゃあ遊園地行こ」
「良いけどお金持ってきてないよ?」
「ゼロ?」
「いや、2000くらいはあるけど・・・」
「それ全財産?」
「今の手持ちはこれ全部」
「じゃあいいよ。もったいないからおごってあげる」
「いいよいいよ、家で遊ぼうよ」
「なにして?」
「Hw」
「おお良いね!」
「えぇ!?」
「嘘嘘ww」
「もー、ビックリしたじゃん」
「言うのが悪い。じゃあ行こう。手つないで歩きたいし」
「そういえばまともに手つないだことないね」
「だろ?だからいいじゃん。行こう」
「うん。そうだね。今度お金は返すよ」
「いいよいいよいいよ。彼氏は彼女におごるものさ」
「じゃあいつか恩で返すね」
「まぁいいや。そこまで言うなら勝手にどうぞ」
「じゃあ行こ」
「うん」
見てくれてありがとうございます
自然な会話ですよね
これ書いてるとホントに彼女と遊びたくなりますね
また次回もよろしくお願いします