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79話 魔女の悲鳴


「おふたりになら可能ですが、それをそなたはどうするつもりです?」


突然ノクターンの声が響き

魔女はキョロキョロ周りを見て、とても驚いているようだ


「えっ?えっ?男の人の声?」


「そう言えば、ノクターンってどこに行ってたんだ?」


「離れた位置から周りを警戒するって言ってたから、僕達が見えるくらい近くには居たんじゃないかな?」


「話が聞こえるくらいの位置には控えていました。」


そう声が聞こえると、ノクターンは3人の背後に姿を現した


「キャーーッ!男の人⁉︎」


魔女は悲鳴をあげながら手をバタバタと動かして、逃げようとイスから立ち上がる


「僕達の連れですから、安心してください!」


「めっちゃ取り乱してる!すまんが、ノクターンちょっとだけ離れてくれ

まず、彼女を落ち着かせる」


「いいえ、ダメです。

その者には問いただしたいことがあります。」


「一旦、落ち着かせないと話も出来ないって!だから、ちょっとだけ待って!」


「いいえ。待つことは出来ません。」


そう言うと逃げようとする魔女の腕を掴み逃げれないようにする、ノクターン


「キャーーーッ!!」


「無理だって!今は話出来ないって!」


「そなたは、おふたりを利用しようとしているのか?」


「…!えっ、違、います!」


「お、意外に話できそう?」


「では、なぜ逃げる?おふたりの善意につけ込む気か?」


「わ、私、男の人、あんまり得意じゃなくて、その…手を離して、」


「逃げられると困る。」


「に、に、逃げません。だから、ぉお願いしまふ!」


魔女の必死な訴えで、ノクターンは彼女の腕を離した


「答えよ。なぜ、武器を欲する?」


「あ、それは僕達も気になってた!」


威圧感のある言い回しで魔女はビクッと体を震わせたが、今度はしっかりと話だした


「私の愛する人のためです。

どうしても、強い武器が欲しい。

それも、世界を壊せるほどの威力がある武器でないとダメなんです!」


「話が繋がらない。その武器が無いとそなたの愛する人は助からぬのか?」


「分かりません。私はそう思います。」


「もしも、武器が手に入ったとして具体的にはどう使うつもりか?

おふたりの作った物を邪な者には渡せぬぞ。」


「具体的にはお伝えしたくないです。でも、絶対に悪いことには使いません。それはお約束いたします!」


「埒があかぬ。そんな説明でこちらが頷くとでも「ノクターン、待った!」


言葉に怒りが溢れているノクターンをフランが制止した


「マスター」


「ちょっとだけ俺らが話してもいいか?」


「しかし、」


「大丈夫、彼女は騙すつもりはないみたいだからさ、頼むわ」


「…その者が可笑しな話をし出せば間に入ります。」


「それでいいよ、」


そう言うとフランは魔女の手を引きイスに誘導する


「魔女さん座って話そうぜ

俺らもさ、急な話で混乱しちまったからお茶でも飲みながらゆっくり話し合わね?」


フランの心遣いに魔女は、よほどノクターンに怯えていたのだろう、少し涙ぐみながら再びイスに座った


「それじゃあ、確認していくね

まず、武器が欲しいのは魔女さんの愛する人を助けるためであってる?」


魔女は愛する人と言う単語にビクリと反応し頬を赤く染めた

先程は勢いのまま告げていたが、そのような言葉が自分の口から出たと思うと恥ずかしかったようだ


「はい。あっています。」


「でも、武器の使用用途は伝えたくない?」


「はい。すいません。」


「じゃあ、愛する人は閉じ込められてるとか?それを破壊するための武器?」


「いいえ。そういうわけでは、」


「じゃあ、武器で誰かを倒す?」


「まさか!そんな恐ろしいことには使いません!他人に危害はくわえません。誓います。」


「そっか、う〜ん

ますます分かんないなぁ!」


「曖昧ですいません。こんなこと出会ったばかりの方にお願いするのも間違っているとは思うんです。

でも、結界を越えてここに来てくれたのはあなた達が初めてなんです。

結界を越える力がある方ならもしかしたら可能なのではないかと、藁にもすがる思いなんです。

お願いします。おふたりにその力があるなら私を助けてください!」


「いいよ。武器俺らが用意するわ!」


「えっ⁉︎フラン⁉︎」


「いいんですか⁉︎」


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

少しでも面白い、続きが読みたいと思って頂けましたら、ブックマークや高評価、いいねなど頂ければ幸いです。


作者のモチベーションに直結しておりますので是非よろしくお願いします。


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